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第9回TIAA、グランプリはSOUR「映し鏡」に

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ソーシャル・メディアを活用し、見る人に応じて姿を変えるSOURのインタラクティブミュージックビデオ「映し鏡(Mirror)」

優れたインターネット広告を顕彰する第9回東京インタラクティブ・アド・アワード(TIAA、主催=インターネット広告推進協議会)の贈賞式が5日、東京都内で開催された。グランプリは、三人組ロックバンド「SOUR」のミュージックビデオ「映し鏡(Mirror)」を制作した川村真司氏、清水幹太氏(いずれもPARTY)、Saqoosha氏、大野大樹氏(葵プロモーション)、村上悠馬氏(〓々、〓は□に斜線の“ます”)が受賞した。グランプリ候補作品だったユニクロ「LUCKY LINE」、ナイキジャパン「Run fwd:」、au(KDDI)「IS Parade」、ドミノ・ピザ ジャパン「Domino’s App」との接戦を制しての受賞。特に、「LUCKY LINE」と「映し鏡」はわずか1票差であったという。審査員長を務めた伊藤直樹氏(PARTY)は、「グランプリ作品はその年を象徴するもので、メッセージ性が重要。どちらを選ぶか審査員の中でも割れて、1票差となった」と振り返った。

ベストクリエイター賞には、川村真司氏、清水幹太氏(いずれもPARTY)の両氏が輝いた

特別賞のベストクリエイター賞にも、「映し鏡」の制作チームから川村氏と清水氏が選ばれた。受賞者が2人となるのは初めてで、伊藤氏は「近年、クリエイティブとエンジニアリングが高度に融合した作品が増えている、その象徴として2人が選出された。『映し鏡』自体、どちらが欠けても成立しなかったはず。そのため、ペアとして評価すべきと判断した」と経緯を説明した。

そのほか、ベストインタラクティブプロダクション賞には、エイド・ディーシーシー、今回新設された技術面を評価するクラフト賞には、ナイキジャパン「Nike Music Shoe」が輝いた。

”物語性”でインターネット広告は進化する――総評・伊藤直樹氏

第9回TIAAの審査員長は伊藤直樹氏(PARTY)が務めた

今年の受賞作品の傾向は、ストーリーテリングを重視したものが多くありました。単に“仕組み”としてメディアを活用するのではなく、プラットフォームの特性と物語性とを高度にかけあわせた作品が、上位に入ったという印象です。例えば、惜しくもグランプリを逃した「LUCKY LINE」は、ソーシャルアプリの器に、「行列エンターテインメント」という物語を載せたところに、優れたクリエイティブがありました。物語を語るということは広告が本来なすべきことです。インターネット広告は、物語性で大きく成長する。来年以降を指し示す新たな兆しだと思います。

(次ページに各部門の寸評と授賞式で発表された受賞作品を掲載)