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全国から地域活性アイデアが結集!グランプリは「大分県・別府で地獄フェス」

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宣伝会議は10月24日、地域活性アイデアコンテスト「Jコンテスト」(協賛:事業構想大学院大学)の審査会を開催した。審査員は品田英雄(『日経エンタテインメント!』編集委員)氏、夏野剛(慶應義塾大学特別招聘教授)氏、宝珠山卓志(ディーツーコミュニケーションズ代表取締役社長)氏の3名。南青山の会場には全国から聴講希望者が集い、公開講評会の様子はストリーミング配信もされた。

同コンテストは、ツイッターアカウントからユーザーが自分の出身地を活性化するためのアイデアを出し合い、他のユーザーが「いいね!」ボタンで投票するという仕組み。今年6月1日から募集を開始し、講評会までに投稿された739件のアイデアの中から、グランプリ、審査員賞(3点)、そして最も「いいね!」を集めたソーシャル賞がそれぞれ選出された。

グランプリを獲得したのは、「tiwa36/ちわ」さんの【別府で地獄フェス】(大分県)。地獄めぐりが有名な別府温泉で、ハロウィンに街ぐるみで仮装パーティをするというアイデアで、地域特性、本気度、ネーミング力などにおいて総合的に審査員の高評価を得た。

審査員賞はそれぞれ、品田賞が「FujimotoLab/田野辺@東洋大学・藤本研究室」さんの【餃子を食べながらジャズを楽しむ宇都宮】(栃木県)、夏野賞が「nyaokiyoko/きよ」さんの【G(ゲテモノ)-1グランプリ】(長野県)、宝珠山賞が「ryosera/大瀬良亮」さんの【長崎名物・坂の観光化】。またソーシャル賞には、114いいね!を獲得した「fpwing/佐賀の火の玉FP@夏秋寛」さんの【佐賀県をカレーの王国にします】が選ばれた。

受賞アイデア発表後の審査員講評会では、品田氏が「本来日本は地域色が強い国なのに、東京を比較対象にしがちでもったいない。もっと地域色を打ち出していった方が良い」と話し、地域ブランディングの今後について活発な議論が交わされた。今回、話題の中心となったのがソーシャルメディア、特にツイッターの活用。夏野氏が「個人の情報収集力や発信力がこれほど高まった時代はない。いろいろな人が集まり、多様性がクリエイティブを生む」と話し、宝珠山氏が「地域はブランディング上手だが、もっと新しいメディアを活用できるはず」と指摘した。

また、話題は地域活性化から広がって事業構想にも及んだ。夏野氏は、「ソーシャルアントレプレナー(社会起業家)」という言葉について、「起業はもともと社会性を志向する行為なのでこの言葉には違和感を覚える」と話し、参加者からは納得の声が上がった。

今回の受賞アイデアは受賞者自身が実現に向けて行動していくほか、事務局から国や自治体に提案し、実際の事業立ち上げへとつなげていく予定。

審査員プロフィール

品田英雄 氏
『日経エンタテインメント!』編集委員
ラジオ関東(現ラジオ日本)を経て日経マグロウヒル(現 日経BP)社に入社。『日経エンタテインメント!』を創刊、編集長に就任。地域活性への関心も高く、地域活性化プロジェクトを雑誌とラジオで展開した経験を持つ。

夏野剛 氏
慶應義塾大学政策メディア研究科特別招聘教授
早稲田大学卒業後、東京ガスに入社。その後、ハイパーネット取締役副社長、NTTドコモ執行役員・マルチメディアサービス部長を歴任。ドコモではiモード立ち上げに参画。現在は慶應義塾大学にて教鞭をとる傍ら、ドワンゴ、セガサミ、SBI、ぴあ、トランスコスモス、GREEなどの取締役を兼任。

宝珠山卓志 氏
ディーツーコミュニケーションズ代表取締役社長
電通入社後マーケティング局に配属し、その後営業局にてNTTドコモを担当。2000年D2C設立と同時に同社に出向。営業部長、営業推進部長、取締役COOを歴任後、2010年から現職。モバイル広告・マーケティングに関するプロフェッショナル。