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電通総研 『話題注目商品 2011』レポート「生活者が選ぶ 2011 年の話題注目商品ランキング」

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毎年、電通総研ではその年の話題注目商品の調査を通じて、消費やライフスタイルの動向を分析しております。この度、「生活者が選ぶ 2011 年の話題注目商品ランキング」を紹介するとともに、「東日本大震災」を経て、生活者が「日本の未来像」に関与していこうという当事者意識を強めつつある今、2012 年キーワードを「共創型生活者の時代」と命名しました。

生活者が選ぶ 2011 年の話題注目商品ランキング

このランキングは、約 130 の候補商品・サービスに関してアンケート調査から求めた「認知度」・「関心度」・「話題度」を合計したものです。

大きく普及が進んだ「スマートフォン」が、昨年に引き続き1位に輝きました。

ランキング上位の特徴として、スマートフォン・タブレット端末・ソーシャルメディアなどの「新しい情報ツール」、震災を背景に需要が高まった節電関連商品やエコカーなどの「省エネや環境にやさしい商品」、東京スカイツリー・なでしこジャパン・AKB48 などの「日本人を元気にした現象や人々」が目立ったことを指摘できそうです。

生活者が選ぶ 2011 年の話題注目商品ベスト 30

2012 年は、「共創型生活者の時代」へ

電通総研では、毎年年末に翌年の社会や消費を予測するキーワードを発表しております。2012年は、生活者の中で、企業や社会と共に「価値・基準・ライフスタイル」の新基準や新スタイルを創ろうとする動きが一層強まると分析しており、そのような生活者を“共創型生活者”と命名しました。

長らく生活者は、目の前に提示された商品・情報の選択肢から選ぶだけでしたが、2000年代のインターネットの高度化や昨今のソーシャルメディアの普及により、自ら情報を発信する術を手に入れました。それと同時に企業も、生活者が発信する情報を真摯に受け止める重要性を認識するようになってきました。

そのような潮流の中、2011年3月11日に東日本大震災が発生。これを契機に、生活者はこれまで当然のように信じていたことへの不安を感じたとともに、自らが進んで「日本の未来像」に関与していこうという当事者意識を強めています。新しい生活スタイルや社会システムを、「志の高い」「顔の見える」企業等と手を取り合って生み出そうという機運が高まっているのではないでしょうか。

2012年の企業は、売上や利益を重視する既成の枠組みを超えた新しい価値を、“共創型生活者”との連携によって生み出していくことが求められていくでしょう。

共創型生活者の時代

“共創型生活者”への5つのアプローチ

共創型生活者は、商品・サービスへのカスタマイズや社会参加などの能動的関与を通じて、「こだわりの対象」の価値を自律的に高めていく消費スタイルを好む傾向があるようです。2011年のヒット商品事例を基に、“共創型生活者”へのアプローチとして、5つのポイントを整理しました。

  1. ひと手間カスタマイズ
    パッケージ化されていて工夫の余地がない商品・サービスではなく、ひと手間を加えて、「自分にピッタリ」の使い方や楽しみ方ができる商品・サービス。
    2011年話題注目商品: スマートフォン、AKB48、タブレット型情報端末、食べるラー油、ホームベーカリー、FacebookなどのSNS 、Twitterなどのミニブログ 他
  2. ソーシャルリンケージ
    自分が他人や社会とつながり、課題解決のために貢献できていることを実感できる商品・サービス。
    2011年話題注目商品:LED電球、扇風機、クールビズ・ファッション、水筒・魔法ビン 他
  3. ゲーミフィケーション
    他ユーザーと競い合うなどのゲーム性を取り入れること(=ゲーミフィケーション)で、プロセスを楽しめる商品・サービス。
    2011年話題注目商品: エコカー&エコドライブランキング、ソーシャルゲーム、位置情報SNS 他
  4. 小ハレ探し
    節約を意識する日常の中でも、ちょっとしたハレの気分・時間を作ったり感じたりできる商品・サービス。
    2011年話題注目商品: 東京スカイツリー&下町見学、ホームベーカリー、ビアガーデン、なでしこジャパン 他
  5. セルフプロデュース
    「他人から見られる自分像」を、能動的かつ自律的にプロデュースできる商品・サービス。
    2011年話題注目商品: FacebookなどのSNS、Twitterなどのミニブログ、おネエ系タレント、デザイン家電 他


話題注目商品 2011 調査の概要

  • 調査対象:全国、20~69 歳男女個人、1000 名
  • 調査時期:平成 23 年 11 月 5 日(土)~11 月 6 日(日)
  • 調査手法:インターネット調査
  • 調査会社:電通マーケティングインサイト
  • 調査内容:約 130 の商品・サービスについて、「知っている」(→認知度)、「今興味がある、今年興味を持った」(→関心度)、「今話題になっている、今年話題になった(主に今年前半、主に今年後半、一年を通して)」(→話題度)を質問した。
  • ランキングの集計: 「認知度」、「関心度」、「話題度」のスコアの足し上げでランキングを作成。なお「話題度」は「一年を通じて」「主に今年前半」「主に今年後半」の三択とし、「一年を通じて」は「主に今年前半」「主に今年後半」の 2 倍の重み付けを施した。