気持ちが揺れた瞬間、購買意欲のスイッチが入る
アパレルリサイクル「ドンドンダウン オン ウェンズデイ」の特徴は、「どんな服でもドンドン買い取り」です。穴があいていても、破れていても買い取ります。これは買うけれど、これはいらないと断っているとお客さまは来ません。
お客さまが、「自動的に来てくれる」、「自動的に買ってくれる」、「勝手に人に喋ってくれる」仕組みがあるのはすごく良いことです。
商売では、新規顧客獲得が一番難しい。お金も手間もかかります。
そこで取り入れているのが、先に申し上げた「買い取り」です。「買ってください」、「良いものがあります」といってもなかなか来てくれませんが、「タンスの肥やしを持ってきてください、お金になりますよ」、さらに「地球環境にも良いですよ」と言うとお客さまは来てくれます。
また、買い物はアクションにつながるまでに時間がかかります。買い物をするのは、いつ、どこへと聞かれてもすぐには答えられません。そこを「毎週水曜日に値段が下がる」と限定してあげると行動するきっかけにつながります。ドンドンダウンは、開店以来毎週水曜日に皆勤賞の方もいらっしゃるほど。自動的にリピートしてくれます。
来店したら買ってもらう。いかに買ってもらうかが大事です。お客さまは冷静だと買い物をしません。気持ちがグッと揺れた瞬間にスイッチが入ります。水曜日の値下がりを待つのか、今買うのか、誰かに買われてしまうのか、とお客さまにドキドキしてもらうことが購買意欲のスイッチを押すひとつの道具になります。
来て、買ってもらったら、周囲にたくさん喋ってもらわないといけません。口コミが伝わるのは、特徴があり、名前が分かりやすいことが大事です。「ドンドンダウン オン ウェンズデイ」という名前も、面白いかどうかは別として、仕組みをお客さまに伝えています。
これが、いかに来てもらい、いかに買ってもらい、いかに人に喋ってもらうかというドンドンダウンの秘密です。
「集客を売り上げにつなげる7つのポイント」
私たちが実践しているポイントは7つです。
まず、平日こそ集客力を強化すること。週末に比べると来客が少ない平日にどう集客するかを考えています。
次に、お客さまが常にいる状態を作ること。長く店にいてもらえると購買率も上がります。小売りでもネットショップでも、滞在時間イコール売り上げなのです。
3番目、集客は「ギブ」が先です。「なんでも買い取ります」というお客さまのメリットを先に提案します。
4番目はカレンダー、毎週水曜日に値下げすることで買い物を毎週のスケジュールに入れてもらいます。
5番目、へんてこ万歳です。当たり前のことを行っても口コミは発生しません。
6番目、店名は、何屋さんなのか、どういう仕組みなのか、それをいかに表現するかが大事です。
最後に、買い物は理性ではなく気持ちです。いかにお客さまの感情を揺さぶってあげるかなのです。
当社は古着を扱う商売ですが、このポイントはリアル店舗、インターネットショップ、いろいろな形で応用はできると思います。
この7つを自分のビジネスにフィットさせ、一貫性をもって実施し続けていくと、びっくりするほどメディアの受けがいいのでぜひトライしていただければと思います。
(次回予告)
次は、カルビー、日本スーパーマーケット協会です。
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