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社会貢献型商品は、どこまで消費者の心をつかむことができるのか(1)

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日本の森林のオフセット・クレジットをつけたエコ商品が続々登場

そんななか、国産の農産物のヒット商品を生み出しているのが、EVI(Eco Value Interchange)というカーボンオフセットの仕組みを利用したプラットフォームだ。これは、商品の売上げの一部を国内の森林保全活動によって認証されたオフセットクレジット(J-VER)の購入に充てるもので、これまでに、山梨県南アルプス市産のさくらんぼや南信州・奥三河産のやわらかフルーツドライがある。

消費者は、さくらんぼを購入することで、南アルプス市の小水力発電で創出した「CO2排出権」を購入することになり、消費者はおいしいさくらんぼを食べることによってCO2削減に貢献できる仕組みだ。甘くておいしいさくらんぼは高額だが、あっという間に売り切れてしまう。

やわらかフルーツドライは、りんごの王様といわれる「サンふじ」を使用し、それまで捨てられていたりんごをドライフルーツにした商品で、今までにない半生の食感と、着色料を使用しないことが魅力となって人気を博している。こちらは、千曲川上流部にある小海県有林から創出されたオフセット・クレジット付き商品となっている。

これらは、「味がおいしい」という商品そのものの魅力はもちろん、買い物という身近な行動から「環境を守りたい」という思いをかたちにすることができるという二つの魅力を兼ね備えている点が特徴だ。

EVI推進協議会では、このようなオフセット・クレジット付き商品の輪を広げるべく活動しているが、各地の特産品とのマッチングの相談を受けることも増えているという。そこで、11月11日、東京国際フォーラムで「EVI環境マッチング・イベント2013」を開催する。

先進事例を紹介する講演のほか、各地の森林保全活動がわかる展示ブースもあり、社会貢献型商品の開発のための情報収集やパートナーと出会うための貴重な機会となりそうだ。