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@niftyからのMBO実施の理由と今後の戦略について――コムニコ林社長が語る

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2014年7月11日、コムニコはMBOを実施した。これにより筆頭株主はニフティから社長の林雅之氏へ。2008年に設立して以来増収を続け、3年後の2011年にニフティと業務・資本提携を行った同社が、その3年後にMBOにより再度独立。その背景と今後の展望について、コムニコ代表取締役社長 林雅之氏に聞いた。

最初に話をしたのは2014年の1月

——ソーシャルメディア事業を中心にニフティと協業を行ってきたわけですが、今回MBOに踏み切った背景について聞かせてください。

コムニコ 代表取締役社長 林 雅之 氏

あえて言うならば、コムニコの今後の事業展開を考えた際に、やはり「スピード感」が必要になると感じたからです。親会社と提携するスタイルは、自社単体よりも規模が大きくなる分だけ、人員や資本の面で多くのメリットがあります。当然、我々も規模的な面、信用面など大変助けていただきました。

一方で、スピードを重視した場合には、その安定感が逆に働くことにもなり得ます。例えば、大きな経営判断をする場合。以前のままだと親会社の承認が必要だったので、我々だけで即時判断・即時実行という動きは難しい。役員会のタイミングに合わなければ、場合によっては重要案件の決定まで1カ月近くかかってしまうことになります。しかし、ネットの業界ではそれだけ時間が空いてしまうと状況が大きく変わってしまうことも多いので、機を逃さないためにもMBOという道を選びました。

——MBOまで、どのくらいの期間がかかったのでしょうか。

提案を申し出たのが今年の1月でした。当初は3月の決算までにはと思っていましたが、最終的には約半年くらいかかり、今年の7月11日付けでMBO完了という運びになりました。

——先ほどMBOの理由は「スピード感を得るため」とおっしゃいましたが、このMBOによって、どのようなことが変わっていくのでしょうか。

先ほど述べた通り、大きな判断は格段にしやすくなります。例えば、融資を受けるといった際にも、これまでは決定までに数ヶ月かかっていました。ただ、融資というのは資金の出し手である銀行側のタイミングも重要ですよね。その時だからこそ話が来たということもあるでしょうから、そこから時間が経過するとやはり先方も状況が変わってしまう。今後、ビジネス領域を広げるうえでも、大切なことです。そうして経営判断のスピードを上げていき、事業領域を広げていきたいと考えています。

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