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「サイバー・マンデー」今年は3000億円規模の売上、推計に各社ブレも

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絶好調? 低調? 「サイバー・マンデー」売上高

米国で最もEコマース売上が伸びる日「サイバー・マンデー」。その売上分析を各社が発表した。アドビは1日、「サイバー・マンデー」トータルのオンライン売上高は約3163億円(26億5000万ドル)で、前年比16%増との推計を明らかにした。またコムスコアは2日、デスクトップパソコンからのオンライン売上高として、2432億5000万円(20億3800万ドル)前年比17%増との数値を出した。

一方、少なめに見積もったのはIBM。IBM Digital Analyticsの分析では、トータルのオンライン売上高は前年比で8.5%増だったという。平均購入金額は約1万4800円(124ドル21セント)で、前年から3.5%減ったとした。

従来と変わらず店頭は賑やかなようだが、水面下で、売り時・買い時が分散しはじめたと見る向きも。米小売業協会は11月30日、2014年の感謝祭の週末(11月27~30日)の総売上高は前年比11%減り、6兆754億円(509億ドル)に留まる見込みを示した。(写真はウォルマート提供)

「サイバー・マンデー」から、「モバイル・マンデー」へ

アドビとIBMに共通するのは、2014年、モバイル経由のEコマースが伸びた点だ。IBMはオンライン売上全体の内22%がモバイル端末経由とし、アドビも同様に、モバイル端末からの売上が全体の19%を占め、累計391億5000万円に達したとしている。

モバイル端末が購買の場での存在感をさらに増している。「今年の『サイバー・マンデー』は、世界のモバイルによる支払い金額(mTPV)は前年比39%増となった」と米ペイパルは発表している。(写真はウォルマート提供)

さらにIBMの調べでは、「商品を探すのはスマートフォン」「買うのはタブレット端末」という構図が見えてくる。

モバイル端末の内、スマートフォンが「サイバー・マンデー」トラフィック全体の28.5%。タブレット端末はその半分以下の12.5%だった。しかし、これが購入経路では逆転する。タブレット端末はオンライン売上高の12.9%を占めるが、スマートフォンは同9.1%。平均購入金額でも、タブレットは約1万4500円(121ドル49セント)で、スマートフォンは約1万1800円(99ドル61セント)だった。

「今年のサイバー・マンデーで、過去最高の売上」という米小売大手ウォルマートは、同社Webサイトへのアクセスの内、「全体の約70%、延べ10億5000万PVがモバイル端末から」と発表した。これは11月27日の「サンクス・ギビングデー」から「サイバー・マンデー」までの5日間の集計で、全体PV数は15億に上る。

「これまで1日に集中していた感謝祭休暇シーズンのセールだが、買い時が分散しはじめている」と指摘するのは、IBMスマーター・コマースのディレクターを務めるジェイ・ヘンダーソン氏。その理由は、やはりモバイル端末にありそうだ。「この分散は、小売やマーケターが、いつでも、どこでも、得をする店やサイト、商品について、消費者に知らせられるようになった結果。もっと活用が考えられる」。

実際、米国小売各社は、休暇シーズン前からセール品を案内していた。サイバー・マンデー後も値引きを続ける店もあり、ウォルマートは12月5日まで、「サイバー・ウィーク」として値引き商品を用意する。


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