拙著『あのお店はなぜ消耗戦を抜け出せたのか』で事例紹介して以来、「え? 壁紙がネットで月商1億円も売れるの? しかも自分で貼る壁紙なのに?!」と、読者の頭上に「?」がいくつも浮かぶような反響が多い「壁紙屋本舗」。その運営母体「株式会社フィル」(本社・大阪)が、このたび銀座にお店を出したといいます。(キラリト ギンザ内、2014年10月30日オープン)
「銀座で壁紙屋?!」
さらにナゾを増やしつつある、濱本廣一社長のインタビューをおおくりします。消耗戦を抜け出すヒントになれば幸いです。
「ありきたりではないインテリアショップ」として声がかかった
仲山:「WALPA(ワルパ)」ブランドで輸入壁紙の実店舗を展開していますが、銀座店は何店舗目ですか?
濱本:5店舗目です。東京は恵比寿と銀座。銀座が一番新しくて、あとは大阪、福岡、名古屋にあります。
仲山:どういう経緯で、この新しくオープンした商業施設「キラリト ギンザ」で銀座店をやることになったんですか?
濱本:この施設の店舗開発担当の方から「入りませんか」と連絡がきたんです。「結婚」とか「新しい人生のスタート」みたいなコンセプトのもとでテナントを探していたら、ウチを見つけたと。
仲山:そういえば、このビル、上の階が結婚式場になってますね。
濱本:そうです。なので、テナントがジュエリーとか新婚旅行用の旅行かばんとか。僕らでいうと“新生活の始まり”だということで。
ありきたりではないインテリアショップを入れたかったそうで、担当者が恵比寿の店を何回か見に来て、「その雰囲気のまんま来てほしい」とお声がけいただきました。銀座にもいずれは出したいという想いがあったので、出店することにしました。
仲山:拙著の中で、「ありふれたお店」ではなく、ほかとは違ったことをやる「変人」こそが「老舗」になりうる、という話をしていますが、まさに「変人」だったから選ばれたということですね。
濱本:そうやね(笑)。「壁紙屋が小売業としてあるんだ」と認知してもらえる場所としても銀座は適しているし、テナント料はほぼそれやと思ってます。
「楽天大学学長が語る「EC温故知新」」バックナンバー
- 送料有料でも「Amazonが気にならない」書店と、「160個入りの卵」が業者向けではなく売れていくお店が明かす「消耗戦の抜け出し方」。 ——楽天EXPOパネルディスカッションレポート2(2014/8/06)
- 「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー受賞の老舗」が明かす、消耗戦の抜け出し方とは? 楽天EXPOフォーラムレポート(2014/7/30)
- 一目見たら欲しくなって買ってしまう人が続出の「キケンなハンコ屋」がSNSでシェアされる理由とは?(2013/9/03)
- 大手メーカーが「既存の流通との軋轢」を避けてネットで直販する方法とは?(2013/8/20)
- なぜネットで「部屋の壁紙」が月商1億円も売れるのか?(2013/8/06)
- なぜ半額セール中に、値引きなしの高額日本酒100本が7時間で完売したのか?(2013/7/23)
- 広島の書店が、大手ネット書店と戦わずに売上を伸ばした方法とは?(2013/7/09)
新着CM
-
広告ビジネス・メディア
グーグル、Cookie廃止を延期 利害調整…年内に終わらず
-
AD
宣伝会議
【広報部対象】旭化成のグローバル社内イベント成功事例を紹介
-
広報
「ぽぽちゃん生産終了」綴ったnoteが1200スキ以上を集めたワケ
-
クリエイティブ
2008年から続く東京ガスの企業CM、ルーツはラジオCMにアリ
-
AD
マーケティング
Webコンテンツとポスティング、それぞれでユーザーの心をつかむためのポイントとは...
-
マーケティング
来店客が若返り、新規客増…食品との併せ買い1.4倍 イトーヨーカドー
-
広報
市長アバターが英語で情報発信 横須賀市の生成AI活用
-
AD
特集
成長企業の人材戦略
-
販売促進
友人同士の宅飲みを再現した居酒屋 若年層へのブランド戦略、サントリー