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コラム

新しい売上を作る「売り方のイノベーション」~買物客の購買行動を、売り場で操作する~

買い物客の購買行動を操作するとは?米国 乾電池売り場の劇的改善

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米国では実績を積み上げる「売り方のイノベーション」

日本に「ショッパーマーケティング」という概念が紹介されたのが、2009年頃だったと思います。

コンシューマー(消費者)とショッパー(買物客)は、全く違った概念・存在であり、店頭でマーケティングを実行していくためには、「消費者」ではなく、今、売場にいる「買物客」に焦点を当てて行かなければならないという考え方は、デフレから脱却できず、店頭での価格競争が進んでいた当時、店頭起点のマーケティングに舵を切り、価格の消耗戦から抜け出すための特効薬&万能薬として、高い注目を集めました。

しかし、2015年を迎えて振り返ってみると、試行錯誤を繰り返しながらも、買物客を中心にしたマーケティングを実践するための方法論が確立されないまま、なかなか実績を残すことができずに、従来型のマーケティングに回帰していったメーカーがほとんどだったような気がします。

では、どこに、どのような問題点があったのでしょうか?
買物客に焦点をあてて店頭起点のマーケティングを実践する、という考え方は、今年もそして将来的にも、的を射たコンセプトには違いありません。

ショッパーマーケティングへの取り組みが大きな実績を挙げている米国からは、様々な成功事例とその方法論が報告されています。そして、それらを「店頭における売り方のイノベーション」として体系化したのが、筆者の所属するチェースデザインという会社です。

このコラムでは、チェースデザインが手掛けた、買物客に焦点をあてることで実践できる「店頭における売り方のイノベーション」の米国での成功例を紹介しながら、その方法論と、日本へ導入するための視点を解説していきたいと思います。

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