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話題化させるための動画・WebPRのポイントとは――デジタル・マーケティング・カンファレンス2015レポート

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雑誌『宣伝会議』2月号で行った広告主企業へのアンケートでは、企業のマーケターがSNS対応やWebPR、クロスチャネル対応などさまざまな面で課題を抱えていることが分かった。なかでも動画やPR戦略などWeb上で情報を話題化させていく手法について多くの企業が関心を寄せていた。こうした企業の担当者に向けて開催されたセミナー「デジタル・マーケティング・カンファレンス2015」(1月29日実施)の内容をレポートする。
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話題になるコンテンツとは?伝える広告から、シェアされる広告へ

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膨大な情報がWeb上にあふれ、生活者自らがその情報を収集・発信し、拡散される時代。思うように生活者にメッセージが届かないと頭を悩ませる企業は多い。

フラッグはこうした企業の悩みに応えるため、映像・Web・CGなどのコンテンツの企画・制作から、コンテンツをいかに生活者に届け、シェアされるかという視点でプロモーション・PR領域までをカバーするプロダクションだ。

フラッグ 代表取締役 久保 浩章氏

フラッグ 代表取締役 久保 浩章氏

代表取締役の久保浩章氏は、「企業のメッセージを生活者に届ける近道として、シェアしたくなる仕組みを考えることが大切。単に良いコンテンツをつくるだけでは生活者に届きません」と述べ、メッセージを効果的に届けるためのポイントを紹介。具体的な留意点として、①誰に何を届けるかを明確にする、②届け方を想定したうえでコンテンツ企画を立てる、③文脈にこだわる、という3つを挙げた。

講演内では、成功例として、若い女性への認知を上げるためにガムを“お口の恋人”として擬人化し、女性が歯となって恋愛をするロッテのキャンペーン「ガム彼!」の事例を解説。

Webならではの文脈と女性心理を捉えたコンテンツが奏功し、Twitterの話題ランキングでも1位を獲得。その後、Webメディアでも一斉にニュース化された好事例だ。

どんなにいいコンテンツをつくってもそれがターゲットに届き、消費されなければ意味がない。コンテンツづくりにおいて、押さえるべきポイントを学ぶセッションとなった。

問い合わせ
株式会社フラッグ 渋谷オフィス
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-11-2 渋谷パインビル3F
http://www.flag-pictures.co.jp/

SNSで話題になるWeb PR

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プレスリリース配信をはじめWeb上でのさまざまなPRサービスを提供しているPR TIMES。同社 PRプランナーの千田英史氏は、新商品の発売やキャンペーンを話題化させるためのポイントについて語った。

同社が行った「スマートフォン利用実態調査」によると、スマートフォン利用行動の1位は「ニュース検索・閲覧」で72.5%、SNSでのコミュニケーションは44.6%で第4位にも上る。そこで、千田氏は「ニュースにコメントをつけて情報発信する人が増えており、話題化のためにSNSを意識した展開が重要になっている」と述べた。

PR TIMES サービスマネジメント本部 PRプランナー 千田 英史氏

PR TIMES サービスマネジメント本部 PRプランナー 千田 英史氏

そのPR戦略の柱として、「コンテンツ・露出切口・拡散のハブ」の3つを挙げ、成功事例を紹介。目標の1.5倍の来場者数獲得に成功したケバブのPRイベントや、コモディティ化した新商品のPRキャンペーンで通常の2倍の応募を獲得した施策などを、具体的にどう企画を組み立てたのか解説した。

さらに、「リリースは、いかに読まれるコンテンツにできるかが重要」と話し、同社の月3500本を超えるプレスリリース配信データから分析した“ソーシャルで共有されるプレスリリースの5つの特徴”を紹介。記事の書き方や画像の配置・加工の仕方など、ニュース記事に使われやすいリリースを作るテクニックを話した。

問い合わせ
株式会社 PR TIMES
〒107-0052東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ13F
http://prtimes.jp/

バズるだけがKPIなの?没入と浸透を促進させるブランド動画の挑戦

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インタラクティブコンテンツ制作を行うピラミッドフィルム クアドラの溝渕和則氏は、インテグレートの大橋聡史氏とともに、今後重要となる動画を活用したプロモーションの方向性について講演した。

ピラミッドフィルム クアドラ インタラクティブ・プロデューサー 溝渕和則氏

ピラミッドフィルム クアドラ インタラクティブ・プロデューサー 溝渕和則氏

動画に関する注目度が高まる昨今、溝渕氏のもとにもバズ動画を作りたいという企業からの相談がたくさん寄せられている。その際に担当者がよく口にするのは、自然に拡散させたい、再生数が欲しい、たくさんの機能を訴求したい、といった要望だ。

そうした要望をすべて盛り込んだ「全部のせ・てんこ盛り動画」では、その役割がぶれてしまいシェアされにくくなる。

そこで溝渕氏は「効果的に動画を活用するには、動画の役割をきちんと定める必要がある」と話し、ロングテールの法則に照らし合わせて、動画の役割をヘッド型(没入型コンテンツ)とロング型(浸透型コンテンツ)に区分することを提案。バズ動画を含む「没入型」については、大橋氏が事例を挙げてその有益性を解説。

インテグレート エグゼクティブ・プロデューサー/クリエイティブ・ディレクター 大橋聡史氏

インテグレート エグゼクティブ・プロデューサー/クリエイティブ・ディレクター 大橋聡史氏

「動画にはブランドと長く付き合ってくれるユーザーを発掘する機能があり、その記憶や印象がブランドとの関係を強くしてくれる」と語った。また、「浸透型」については溝渕氏が解説。ターゲットとなる購買検討層に購買行動を促すための機能訴求や使い方といった動画を浸透型と規定し、クライアント自らが動画出演する事例や、商品レビューを行う一般ユーザーの事例を紹介し「浸透型は継続・蓄積することで、持続的な効果を発揮する」と語った。

問い合わせ
株式会社ピラミッドフィルム クアドラ
東京都港区海岸一丁目14番地24号
http://www.pfq.co.jp/