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飯能商工会議所、飲食店の食べ歩きイベントでO2O実証実験——「デジタルマーケティング年鑑2015」事例解説⑩

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【前回記事】「すかいらーく、アプリDL数が3カ月で150万 開発費は2週間で回収——「デジタルマーケティング年鑑2015」事例解説⑨」はこちら

デジタルマーケティングの潮流を、2013年後半から2014年に実施された代表的な事例を通して解説する書籍『デジタルマーケティング年鑑2015』。その発刊を記念して、AdverTimesでは書籍に収録されている112社の事例の中から10の事例を厳選して紹介。今回は、埼玉県飯能市にある飯能商工会議所が実験的に導入したO2O施策について解説する。

埼玉県飯能市にある飯能商工会議所は、2014年10月10日から3日間で市内飲食店の活性化を目的としたイベント「はんのう路地グルメ2014」を開催した。このイベントは、参加者がチケットを購入し、ガイドマップを片手に飲食店を食べ歩きするというもので、今回で4回目となる。

キャンペーンサイト「はんのう路地グルメ2014」

公式Facebookページ

これまでの参加者の年齢構成を見ると40~70代が7割を占め、40代以下の新規参加者の掘り起こしが課題だった。また、次回以降の開催に生かすために、紙でのアンケートだけではなく、参加者の行動データを取得し、分析できる方法を探していた。

そこで今回、期間限定でiPhoneとiPad専用の公式サポートアプリを提供。アプリと連動したジオフェンシング(位置情報による仮想のフェンスをつくって一定エリアにクーポンなどを配信する技術)機能と、Bluetoothビーコン(近距離無線通信技術)によるO2Oの実証実験を行った。

「はんのう路地グルメ2014」の公式サポートアプリ
参加店に近づくとアプリがお店を教えてくれたり、お店の中でアプリを起動すると自動でチェックインができたりする。さらに、チェックインポイントを貯めるとイベントの記念品がもらえる。

アプリはイベントの実施エリアや参加店舗の周辺に接近した時に、店舗の情報をプッシュ通知してくれる。そして、店舗内でアプリを起動するとビーコンで自動的にチェックインし、ポイントが貯まるという仕組みだ。ポイントが貯まると、イベントの記念品がもらえる。

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アプリは①イベント実施エリア侵入時②参加店舗周辺への接近時-にプッシュ通知してくれる(ジオフェンシング機能)。③店舗の中でアプリを起動するとビーコンで自動的にチェックインし、ポイントが貯まる。
※ジオフェンシング機能はゼンリンデータコムにて 開発したものをゼンリンが提供。

今回の施策によって、アプリ利用者は市外からの参加者が多く、20~30代が50%以上を占め、昼間の利用が最も多いことがわかった。アプリを使って店舗めぐりを促すことで、イベントの活性化とO2Oサービスの有効性を検証できた。

取材協力


飯能商工会議所青年部・路地グルメ実行委員会 実行委員長

こちらの記事は、3月10日に発刊された「デジタルマーケティング年鑑2015」(宣伝会議・刊)より一部抜粋しました。事例をご覧になりたい方に向けた書籍です。
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