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伸長するケニア市場で、小売店経営を通じたマーケティングリサーチ事業が本格始動

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ソーシャルマーケティングや市場調査・研究、データ分析などを手掛けるキャンサースキャンの子会社「AfricaScan(アフリカスキャン)」は8日、アフリカのケニア共和国における市場調査・コンサルティングサービスを本格的に開始した。

サービスは、同社がケニア全土で小売店「Blue Spoon Kiosk(ブルースプーンキオスク)」を経営し、それを通じて得られるデータを生かして提供されるもの。具体的には、POSデータの取得・分析、新商品・販促施策などのテストマーケティング、商品の価格・品質・パッケージに対する顧客反応調査などを行う。アフリカ地域でこうした小売店を展開するのは、日本企業としては初めての試み。

ケニアの国内総生産(GDP)は年間550億アメリカドルと、54の国々が存在するアフリカにおいて9番目に規模が大きく、2013年に続き2014年も5%以上の経済成長が見込まれる(世界銀行、2014年)。2014年時点で35社の日系企業が現地に進出しており、近年増加傾向にあるという(外務省「海外在留邦人数調査統計(平成26年要約版)」)。

<参考>日本との貿易額の推移
(単位:100万ドル)

出典:財務省「貿易統計」よりジェトロ作成

<参考>日本企業のケニアへの投資額
(国際収支ベース、ネット、フロー)

出典:日本銀行「国際収支統計(業種別・地域別直接投資)」

こうした状況を受け、ケニア市場における消費者インサイトの発見や、市場に合ったマーケティング戦略の構築・実行が企業にとって喫緊の課題であるとし、今回のサービス開始に至った。
アフリカスキャンがケニアで市場調査サービスを開始したのは2014年6月。日系企業向けに全国1万人(2015年4月現在)の消費者パネルを活用した定量調査や、日本人・ケニア人調査員による消費者の生活に踏み込んだ調査(定性調査)を実施してきた。並行して「Blue Spoon Kiosk」を設立、首都ナイロビ郊外の町・ナイバシャで5店舗を展開してきた。
同社は、家庭訪問インタビューやフィールド調査、Web・SNSでのアンケート調査、既存商品のマーケティング戦略提案、新商品のアイデア開発といった、これまで提供してきた各種サービスを継続しながら、今年度中に「Blue Spoon Kiosk」を30店舗まで増やす予定としている。これにより、今まで以上に綿密なPOSデータ分析や、消費者の購買行動分析、マーケティングコンサルティングサービスを提供したい考え。

※「Blue Spoon Kiosk(ブルースプーンキオスク)」は、「トラディショナルトレード(伝統的小売り業態。個人食料雑貨店など)」のスタイルで展開する。これに対して、スーパーやコンビニといった近代的小売り業態を「モダントレード」という。