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CMOによるパネルディスカッション。米国マーケターは今、何を考えているのか?——「salesforce connections 2015」レポート⑤

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「salesforce connections 2015」レポート④はこちら

「salesforce connections 2015」では、「CMOパネル」と題するパネルディスカッションも開催された。このパネルディスカッションはSalesforce.com エグゼクティブ・バイスプレジデント兼CMOのリン・ヴォイディッチ氏が進行役を務め、Facebook CMO兼プレジデントのゲイリー・ブリッグス氏、BBDO社長兼CEOのジョン・オズボーン氏、非営利団体のDonorsChoose.org CMOのケイティ・ビスビィ氏の3名がパネラーとして登壇した。米国のマーケターは今、何に悩み、何を考えているのか。

パネルはSalesforce.comのリン・ヴォイディッチ氏による、各者が考えるカスタマージャーニーについての質問から始まった。この質問に対して非営利団体のCMOである、Facebook CMO兼プレジデントのケイティ・ビスビィ氏は「受け手側から見て透明性があり、選択肢があるジャーニーであることが重要」と回答。加えて、そのジャーニーがオンラインで実現されていることが大切」と話した。

またBBDO社長兼CEOのジョン・オズボーン氏は、エージェンシーという立場から、自社のクライアントのカスタマージャーニーについて言及。「私たちの仕事は、多種多様なクライアントとお付き合いをするが、各社のビジネスに貢献するためには、その会社にしかない独自性を発見することが大切だ。この独自の価値を見つけるうえで、各社、各ブランドのカスタマージャーニーを知ることに意味があると考えている」と答えた。

「大量データを今後、どのように活用してこうと考えているか」との問いに対しては、Facebook CMO兼プレジデントのゲイリー・ブリッグス氏が「データを基にユーザーのプロファイルを把握し、ターゲットをセグメントして配信される広告は、受け手側にとっても有益な情報になる。自分に関係の高い広告が送られて、いやだと思うユーザーは少ないと考えている。ユーザーに合った広告の配信という点で、データを活用していきたい」と話した。

また、マーケターが知るべきトレンドとして挙がってきたのが、「ビデオ」の浸透。「小さな企業であっても、情報力も訴求力もあるビデオをつくり、コミュニケーションに活用できるようになっている点に着目すべき」という意見が出ていた。「ビデオの良さは、ストーリーを伝えることができること。ストーリーテリングの手法が、多く見られるようになったのも、ビデオの影響」という意見が出ていた。

それぞれ異なる目的でマーケティングに関わる3名だが、「企業のイノベーションをけん引するのはマーケター」「ゴールを考えるだけでなく、そこに至る新しいプロセスを考える。さらに、その新しいプロセスへの挑戦を楽しむべき」といった前向きな意見が出てきた。従来どおりが通用しない時代のマーケターだからこそ、挑戦を楽しみ、失敗からも学ぶ姿勢に4名の共通点が見えた。


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