【前回のコラム】「「面白く」なければマーケティングではない?付加価値がビジネスで大事な理由」はこちら
スマホがすべてを変えている現実
ここ数年でマーケティングがスマートフォンのせいですべて変わってしまいました。ちょっと前までは、ケータイという言葉はモバイルと同義でフィーチャーフォンのことしか意味していなかったのに、いつの間にか「モバイル=スマホ」という世界になっています。
私の所属するマーケティング部門は、業務中に大きなデスクトップのスクリーンを使用しています。そのせいか、「より大きなスクリーン=より高い解像度=クオリティが高い」と当たり前のように感じていました。それと同時に、デジタルマーケティングの進化は、デジタルデバイスの機能の進化に合わせた画質や表現の向上であるとも勘違いしていました。「スマホでもこんな画質の写真や動画が撮られる、見られるようになった」うんぬん。
でも、いまはそれがすでに逆転していることに気が付きます。スマートフォンファーストという考えがあるように、年齢の若いターゲットは、スマホで見ている世界が前提で、それを元にしてPCやテレビのスクリーンがあります。
それは、自分のような年代(40代)ではまだ奇異に感じます。ですが10代や20代ではすでに当たり前のようです。というのも携帯電話を持っていれば、固定電話を契約しなくなったように、すでにスマホを持っていればPCはおろか、テレビを持っていない、または見ない若年層の単身世帯が増えているからです。
この状況は自分自身のメディアへの見方をかなり変えました。「テレビからマスへの情報発信があり、パーソナルにスマホを見ている」のような考えでなく、「スマホのみでどのように情報を得て行動しているのか」という見方に変換しなければならないからです。そして、パブリックなものからパーソナルになるのではなく、スマホによって「常にパーソナルなもの」が優位に立つようになります。
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