街や移動手段、生活者を取り巻く環境とともに変化するメディア
2020年東京オリンピックに向け、大型商業施設の開業、北陸新幹線や上野東京ラインの開業など、首都圏を中心とした都市開発・輸送インフラの大規模な変革が進められています。
人の集まる場所・人の流れに沿ってデザインされるメディアであるがゆえんですが、アウトドアメディア(ODM)の歴史はこれまでも、そしてこれからも、こうした街や移動手段の変化とともにあります。
また、スマートフォン所有者の増加など、生活者を取り巻くデジタル環境も変化の途にあり、生活者に対するメッセージの届け方も多様化しています。
例えば、駅→街→商業施設の動線に沿って広告訴求することで購買行動に繋げることが期待できますが、最近ではスマートフォンを活用した“O2O2O※”施策も登場するなど、ODMは“購買動線メディア”としての役割を強化させつつあります。
また、ODMは視覚・聴覚だけでなく五感をフルに活用させて訴求ができる唯一のメディアですが、時代と空間の変化に寄り添い、生活者に未知の体験と驚きと提供する施策も数多く登場しています。
※ ODM(Outdoor media) to Online to Offlineの略。交通広告や屋外広告など、アウトドア領域で接触するメディアからインターネット、そして実店舗へと誘導して商品購入を促す施策。
交通広告は日本の文化のひとつ
グローバルな視点で見た時、日本のODMの特徴のひとつとして“交通広告”が挙げられます。海外では、車社会のため屋外看板が主流で、映画はレジャーシーンで高い地位にあるためシネアドも活発です。
これらは日本でも等しく盛んに活用されるメディアですが、交通広告は日本の文化といっても過言ではないほど、独自の進化を遂げています。新宿駅は世界一の乗降客数を誇り、世界の駅乗降客数をランキング別に見ても日本が上位を独占するなど、日本の鉄道の発達ぶりは世界的に見ても目を見張るものがあります。
交通広告は私たちの生活の中ではすっかり馴染んでいますが、外国人が日本に来て驚く文化のひとつのようです。なお、通勤・通学時間におけるメディア接触が高いというのも特徴で、テレビと併用して広告展開することで高いシナジー効果が期待されています。
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