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新曲発売は金曜日に統一 販促活動のグローバル化も背景に

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デジタル音源やCDなど新曲の発売日を、世界中で「金曜日」に統一する取り組みが10日、始まった。IFPI(国際レコード産業連盟)加盟の世界45カ国で実施する。日本も対象国で、全世界で同時発売する洋楽新譜は金曜日発売となる見込み。ただし強制力はなく、「レコード会社の判断によって別の日になる場合もある」(日本レコード協会)。

アジア各国は、発売日統一には参画しないもよう。日本でも邦楽はこれまでどおり水曜日発売で、洋楽もレコード会社の判断で金曜日以外に発売する可能性がある(写真提供:Shutterstock.com)

これまでは、日本は水曜日、仏・英は月曜日、米国やカナダは火曜日とバラバラだった。毎週金曜日の午前0時1分(現地時間)が新たな発売解禁タイミングだ。各国のレコード会社は、シングル・アルバムの新譜CD、「iTunes」などのデジタル音源、「Spotify」といったストリーミング配信を同時にスタートさせる。

統一には、海賊版抑止への期待がかかる。好きな音楽グループの新曲は一刻も早く手に入れたいもの。「音楽ファンにとっては、よその国ではすでに発売されているのに、自分だけ待たなければならない、それが法律だとしても納得しがたいものだ」(英国レコード産業協会のジェフ・テイラー会長)。IFPI以下関連企業や団体は、こうしたストレスが違法ダウンロードを促す原因のひとつと考え、2014年夏から協議を進めていたという。

IFPIが8カ国で、「新曲を買いたいのはいつか?」を調査した結果、「週末」との回答が多数だったという。金曜日は比較的買い物に出かけやすく、インターネットの接触時間も長い。「そして、ソーシャルメディアへの投稿も活発になる傾向がある。これは、新曲のプロモーションを後押しする手助けにもなるだろう」(IFPI)。

ソーシャルメディアを用いれば、国境を超えたプロモーションも可能だ。発売タイミングが近ければ近いほど、話題の高まりも作りやすい。参加アーティストのThe
Moon Kidsは「いまは、世界中どこにいるファンとでも簡単にコミュニケーションができる時代だ。発売日を統一することは、21世紀的な解決策だと思う」とコメントを寄せた。


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