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ボルボとプジョーの成功事例に学ぶ、デジタルPRでブランド体験を広める方法

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『グローバル企業のPRに学ぶ最新デジタルPR』はこちら

ネットニュースやソーシャルメディアでの話題化を戦略的に仕掛ける「デジタルPR」の重要性が高まっている。そこで、「グローバル企業のPRに学ぶ。最新デジタルPR」と題して、ボルボ・カー・ジャパン マーケティング部 ディレクターの関口憲義氏と、プジョー・シトロエン・ジャポン 広報室長の城 和寛氏に、デジタルPRの成功のポイントを聞く座談会が開催された。
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聞き手:PR TIMES マネージャー 大久保麻子氏

輸入車のマーケティングにおけるデジタルPR

大久保:最近、手掛けられたデジタルPRの事例からお聞きします。ボルボはエイプリルフールに「世界初 歩きスマホ用エアバック」という動画を公開して、ネット上で話題になりましたね。

関口:4月1日限定の企画として、「歩きスマホをしている人同士がぶつかると胸から開くエアバック」をボルボが開発したという動画を公開しました。

ボルボはプレミアムブランドなので、品位を保ったうえで、面白さを演出しなければいけません。そこで、社会性があり、ボルボの核となる価値を形成している「安全」をテーマに企画しました。おかげさまで狙い通り、キュレ―ションメディアをはじめ、さまざまなメディアで取り上げてもらいました。

大久保:成果は予想以上でしたか?

関口:そうですね。YouTubeの再生回数は1日で18万回を超えました。特に嬉しかったのは、動画を見た方がコーポレートのFacebookに来てくださり、「面白かった」「ボルボがこんな洒落たことをやるんだね」とコメントしてくれたことです。

ボルボは少しかたいブランドと思われているところもありますので、親しみを感じてもらえたと思います。

大久保:最近、プジョーは国内では初となるオーナー向けイベント「ライオン・ミーティング」を開催されました。これもデジタルPRを意識されての展開でしょうか?

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城:イベント当日には、400台1200人を超える方々に集まってもらったのですが、参加者の中には多くのファンを抱えているブロガーが相当数いました。その方たちやオーナーの皆さまが、いっせいにブログやSNSで紹介してくれて情報が拡散されました。

ヨーロッパではどんな町にも広場があって人々が集うことに抵抗がなく、コミュニティマーケティングを行う土壌があります。一方で、日本は元来、コミュニティが内向的なため、こうしたイベントには不向きでした。

しかし、デジタルメディアの浸透で、情報の発信と拡散の環境が整ったため、今後は日本でもコミュニティマーケティングが発展する可能性が出てきたと思っています。

大久保:情報を拡散してもらうための仕掛けがあったのでしょうか?

城:イベントの様子を撮った写真を特設したFacebookに投稿してもらうコンテストを行いました。会場に来られなかった方にも、リアルタイムで疑似体験をしてもらえたと思います。

大久保:ブランドへの理解がまだ進んでいない方に、理解してもらうための入口をつくっていくうえで、デジタルはすごく有効だと思います。ボルボの関口さんが仕掛けられたエイプリルフール企画のように、最近はPRにおいてもWeb動画の活用が増えています。今後、自社の施策のなかに取り込んでいきたいとお考えですか?

関口:そうですね。モバイル端末上で動画がストレスなく見ることができるようになったことに注目しています。それにあわせてボルボのホームページもスケーラブルに一新しましたところ、モバイル機器からのアクセスが顕著に増加しました。生活者のリテラシーも高まり、スマートフォンで動画を撮り、アップすることもできますので、活用する機会がさらに増えてくると感じています。

ボルボ

城:動画に対しては、今後さらに期待しています。

いま日本の輸入車市場の中でドイツ車のシェアが高いのは、ドイツ車の価値が充分に理解されているからだと思います。その価値は、車のヒエラルキー構造や安全性など、文字にしても分かりやすいものです。

一方で、我々プジョーおよびシトロエンはフランス車で、その価値はデザインなど感覚的な要素が強くなるため、感情に訴えかけることができる動画は有効になると思っています。

プジョー

DS

シトロエン

次ページ 「デジタルPRに期待すること」に続く

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