博報堂DYホールディングスが5日発表した2016年第1四半期の連結決算は、売上高が前年比2.6%増の2663億2900万円となった。増分のうち、戦略事業組織「kyu(キュー)」による買収などが1.5%ほどで、既存ビジネスの伸びは1.0%強だった。本業のもうけを示す営業利益は同比4.2%増の60億1400万円で、収益力を表すオペレーティング・マージンは12.4%で同比0.6ポイント減だった。
海外売上高は前年同期比31.5%増の159億6600万円で、売上高の海外比率6.0%となった。15年第1四半期から1.3ポイント伸びた。キューは14年5月の設立時、コンサルティング業のSYパートナーズとレッド・ピーク・グループの2社を買収しており、ことし6月、7月にもデジタル・キッチン、シド・リー・インターナショナルのそれぞれを完全小会社化した。
4マスメディアは、すべて前年を下回った。主な要因は、サッカー・ワールドカップに合わせた広告出稿の反動など。テレビは前年同期比3.0%減の1029億1400万円、新聞は3.4%減の138億2700万円、雑誌は8.5%減の48億2100万円、ラジオは3.3%減の33億4400万円だった。一方、インターネットメディアは同比7.3%増の301億9500万円と伸長した。
出稿が好調だった広告主では、「情報・通信」が前年同期比5.2%増の231億円、「金融・保険」が同比7.3%増の149億9300万円、「薬品・医療用品」が同比9.6%増の125億4300万円。伸び率では、「官公庁・団体」「外食・各種サービス」「教育・医療サービス・宗教」が25~30%増。前年を下回ったのは、「飲料・嗜好品」「自動車・関連品」「食品」で、2~5%ほど減らした。
四半期純利益は前年同期比1.9%増の33億900万円となった。
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