AOLプラットフォームズ・ジャパンは6日、日本マイクロソフトの広告事業部との完全統合と合わせ、プライベート・マーケットプレース(PMP)や動画広告の販売を始めると発表した。
坂下本部長以下、チーム全体で移籍
マイクロソフトの国内広告事業を担っていた「マイクロソフト・アドバタイジング」(アドバタイジング&オンライン本部)の坂下洋孝本部長以下、チーム全体の移籍は8月までに終えた。2016年4月をめどに、組織や商品・サービスを完全統合する。統合後のサービス提供は500万円から。検索サービス「bing(ビング)」の広告は引き続き、マイクロソフト側で扱う。
マイクロソフトがことし6月末に発表した、米ネット大手AOLへの広告事業譲渡の一環。ニュースサイト「MSN」の広告枠をはじめ、メール「Outlook」ほか各サービス、アプリに表示する広告の販売を、AOLプラットフォームズに移した。ほかに米・英・仏・独・伊ほか主要9カ国で実施しており、人員の移籍は米国などでも行われたもよう。
「テッククランチ日本版」と「MSN」を横断
広告商品は、「MSN」と、AOLのIT系情報サイト「Engadget(エンガジェット)日本版」や「TechCrunch(テッククランチ)日本版」、クルマ情報サイトなどを組み合わせ、パッケージで提供する。動画広告も販売し、30万円程度から利用できるようにする。また1日に提携を発表した、広告テクノロジー企業のフリークアウト(東京・港)と、プライベート・マーケットプレース(PMP)事業にも乗り出す。PMPは、広告主やメディアを限定したオンライン上の広告枠自動取引の仕組みで、「AOLプラットフォームズ・ジャパンの強化したい分野」(同社広報)。本格展開に向け詳細を詰める。
三井物産が資本参加する企業
AOLプラットフォームズ・ジャパンは06年、アドバタイジング・ドットコム(現・AOL Advertising)と三井物産が共同出資して設立。15年1月1日付で現在の社名に変更した。三井物産とは現在も資本関係があり、出資比率は三井物産が47%、AOL Advertisingが53%。
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