企画は登壇者・来場者から発想
B&Bでは、主にイベントの企画をしています。企画をする際に重視しているのは、我を通すことよりも、登壇される方と来場者にとってどんな発見があるのかということ。テーマやタイトル、対談の組み合わせ、そしてB&Bという空間だからこそできることを意識しています。
同時に、登壇者あってこそのイベントなので、登壇される方へのヒアリングも欠かせません。その際、どんなイベントがしたいですか? とざっくり聞くのではなく、私が想定しているテーマや趣旨、対談相手も伝えます。私自身、依頼を受ける立場にいることもあり、これなら受けてみたいと思われるような企画書のつくり方があるんです。
これまで企画したイベントのなかで、とくに印象に残っているのは「即興小説バトル」です。小説って書きあげられたものが私たちに届くじゃないですか。でも、作家さんがどんなふうに書いているのか、その瞬間に立ち会いたいと思っている人は多いのではないかと考えたんです。
このイベントは、事前にお客さんから集めた一言のキーワードをテーマに、小説家の藤谷治さんと東直子さんに、即興で小説を執筆してもらうというもの。2人の執筆中のPCモニターをスクリーンに投影し、お客さんは解説者とともに、文字が紡がれ、文章となっていく様子を60分間、ひたすら見つめていました。その後、2つの作品を読み比べながらアフタートークを楽しみ、最後はどちらの小説の方が面白かったのかを投票してもらいました。チケットは完売、当日も大盛況で、それはそれは贅沢なイベントでしたね。
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