コラム

ビデオコミュニケーションの21世紀〜テレビとネットは交錯せよ!〜

テレビは見られているのかいないのか、よくわからなくなってきた件について

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【前回記事】「SMAP生会見がきわめてソーシャルテレビ的現象だった件(加えて動画配信どうなのよ)」はこちら

テレビは見られていないけど、テレビは見られている

“若者のテレビ離れ”の話はすでに何度も語られてきました。もう、ちょっと飽きてきましたよね。私もこの連載で何度か「テレビのおばさん化」を訴えましたが、自分でも飽きてきました。もうわかったよ、おれ。言わなくていいよ、おれ。

一方で、AdverTimesの12月の記事で大学生が座談会形式でテレビ視聴について語っていたのがあって面白かったです。
普通の大学生に聞いてみました。「普段、テレビ観てますか?」

大学生がいかにテレビを見ていないか。よーくわかりました。中でも「逆に一周回って、テレビを観ている奴のほうが尖っているやつのような気がしてきた」という発言には、そこまで言われないといけないのかテレビは、と苦笑いするしかありません。

そう、テレビは見られてない。やっぱり若者のテレビ離れは今そこにあるのですね。飽きたと言いつつ、また言っちゃってますが。

一方、先日ある若者と話していた時のこと。彼はご多分に漏れずテレビを持っていないと言うのですね。いまさら珍しくもないですが、じゃあテレビ見てないんだね、と念を押すつもりで言ってみました。ところが彼はこう言うのです。

「でも、テレビ観てます!『アメトーーク!』大好きです!」
「え?でもテレビ持ってないんでしょ?」
「テレビ持ってないけどテレビ観てます!」

P1020118
写真はこの会話を再現したものです

と言いながら彼は、スマートフォンを勢いよく差し出すではありませんか。ふしぎな会話です。スマートフォンを差し出しながら「テレビ観てます!」ですからね。つまり、彼にとってはスマートフォンがテレビなのです。

もちろんYouTubeに誰かが違法にアップロードした映像を観ているのでしょう。彼には遠藤憲一さん出演の「違法配信撲滅CM」は届いてないのでしょうか?届くはずないですよね。テレビ放送は見てないですから。あのCMは見せる場所を考えないと。

でもここからわかるのは、テレビは見られていないけど、テレビは見られている、ということです。つまり若者たちは、テレビ放送をテレビ受像機でリアルタイムに視聴することからは離れちゃったけど、テレビ番組をネット経由で好きな時間に視聴することは、けっこうあるということです。

似たことを前にも書きましたが、これは、テレビ番組がつまらなくなった、というのとはちょっと違う。“放送”の形態が時代に合わなくなり、若者の生活感覚とズレてしまった。でもテレビ番組が丸きりつまらないから見なくなったわけではない、ということです。当たり前ですけど、面白いテレビ番組は、若者にとっても面白いのですね。だって面白いんだから。

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