スマホ禁止・シェア禁止? 英国のIT企業に届いた謎のKitKat

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170グラムと大きな「KitKat」が、英国中のIT企業に届いているようだ。そのパッケージには、ちょっとした仕掛けが施されている。

ネスレUK&アイルランドは2月末、「駐車場」をモチーフにしたデザインのパッケージで、新商品「KitKatスナップ&シェア」を、ドロップボックスやスポティファイといったIT企業120社に送付した。

「スナップ&シェア」は、「周りの人と分け合って食べる」のを前提に開発した商品。2本か4本のチョコレートバーである従来の「KitKat」に対し、11本のバーが連なる。2015年8月発売で、価格は約320円(2ポンド)。

周りと分けて食べる商品なら、ソーシャルメディアでの「シェア(共有)」になぞらえよう――そう考えそうなところを、JWTロンドンのクリエイティブ・ディレクター、フェルナンド・バーベラ氏は、異なるアプローチを選んだ。今回の商品で、ネットへの過度な依存から抜けだす「デジタル・デトックス(解毒)」を促せないか、というのだ。

文字通り四六時中デジタル機器に触れるIT企業を送付先に選んだのも、これが理由だ。「彼ら「駐車場」デザインのパッケージは、「食べている間は、スマホを駐車場に“停めておいて”」というメッセージだ。

とは言え、スマホを封印してしまうと、「写真をソーシャル上で公開」といったことがしづらい。反響がわからなくなりはしないか、とバーベラ氏に尋ねると、「受け取った企業がネット上でリアクションを起こすことは期待していない」と回答。

そこでクリエイティブ・ディレクター自ら、積極的に各国メディアへ働きかけているようだ。送付から1週間ほどが経った3月1日時点で、バーベラ氏は「『デジタル・デトックス』から発生したトレンドとして、多くのメディアが紹介してくれた。アイデアも適切に評価されている」と手応えを話す。

ソーシャルメディア連携が前提に企画が進むことが多い昨今だが、消費者側は「あれもこれもシェア、シェア」と追われるのがおっくうなのも事実。そんな心情を汲み取り、あえて「スマホを使わせない」と一石を投じたアイデアと言えそうだ。


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