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コラム

『編集会議』の裏側

「白い犬のお父さんシリーズ」が「白いお父さんシリーズ」に…“校正”の実態調査

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編集やライティングの仕事をしている人であれば、プロとはいえ、誰でも一度はミスしたことがあるもの。ではミスを防ぐために、現役の編集者・ライターはどのように「校正・校閲」をしているのか。好評発売中の『編集会議』では、「文章を書く人が知っておきたい“校正と校閲”」を特集。「大事なのはわかるけど、本を買って学ぶ時間がない」という人向けに、失敗実例からその対策まで網羅しています。

校正・校閲の実態は?

編集者・ライター100人に、「校正・校閲」に関する意識や実態について聞きました。

 

反面教師にしたい…失敗実例集を一挙公開

マニュアルの制作で、DTPを国外の企業に発注していた。が、トビラに使うロゴのデータを彼らがなくしてしまい、勝手に作成した図案が入れてあった。それが本物とかなり似ており、当社サイドも誰も気づかず印刷に回った。その後、発覚して刷り直しになり、社内担当者は解雇された。


ある企業の広告キャンペーンについて掲載する際、「白い犬のお父さんシリーズ」のはずが、「白いお父さんシリーズ」となっていた。入稿前に気づいたため大事には至らず。


関西で“小芋の煮物”を指す、“小芋のたいたん”を固有名詞のタイタンと取り違えてカタカナに直してしまい、「木星の食べ物ですか?」と読者に指摘された。


タイアップ記事のお問い合わせ先欄がアタリテキストのままになっていることに気づかず、しかもアタリテキストはクライアントの競合企業の問い合わせ先だった。下版前に気付いたので、事無きを得ましたが…。


タイアップ記事広告の問い合わせ電話番号が違った。社内の隣の部署だったので何とかなったが、一般家庭の電話番号だったら大変だった。


下版段階で校正ミスが発覚し、1ページだけ追加テキストを入れて修正したところ、追加した文量分が次のページにおくられず、落丁に。印刷冊数分、切り替えた。


奥付の版元(自社)の電話番号に誤植があり、他社の電話番号だった。訂正シールをつくって社員総出で都内書店で貼って回った。


一般人の顔が映っている写真を使用する際に、ぼかしを入れなかったため、写真提供元からお叱りを受けた。


固有名詞、しかも企業名を間違えた。それが致命的に間違っていたにも関わらず、社内全員がそれが正解だと思い込み、気がつけなかった。先方チェック時に指摘され、全面的に謝罪するしかなかった。人名・社名だけはコピペしていいのかもしれない、と思った。


こんな意見も・・・

校正・校閲自体がプロの仕事であり、編集者がゲラを読んで誤字を発見するかどうかというレベルとは違うと考えた方が良い。とくに編集長やデスクは誤字を見つけるために読んでいるわけではない。

ちゃんとしたプロ校正者に頼めば、一つひとつファクトチェックしてくれる。先日も「#(ハッシュタグ)」と「♯(シャープ)」が違うと指摘されたり、人の固有名詞や国の人口なども、調べられる範囲ですべてチェックしてくれる。

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