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コラム

#石井リナのゆとりですがなにか

Snapchatにはどんな「快楽」があるのか、若者がハマる理由

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SNSの流行変遷は「引越し」である

以上の4点から言えることは、Snapchatのヒットの秘訣は、SNSとして「自由であること」と「機能の優位性」です。

いつの時代も既存のSNSに疲れたり、不満を感じたりすることで、ユーザーは新興のSNSに移動するものです。新興であるがゆえに、まだSNSとして空席であり、ルールが定まっていない状態なので、ユーザーが羽を伸ばして楽しむことができます。自由な場所に移動するイメージとして「引越し」が近いです。

「今いる島は、人やしがらみが多く、暮らしづらい。人の少ない自由な隣の島に引越したい!」というように、「Instagramはお洒落じゃないといけないし、Facebookは会社関係のしがらみがあって息苦しいし、Twitterは面白くないといけないし・・・。よし、悠々自適なSnapchatに移動しよう」というイメージです。

FacebookもInstagramもTwitterも、以前はそうした場所であったはずです。それが、ユーザーが増え、サービスとしてスケールすることで飽和状態となり、いつしかユーザー間の暗黙のルールができ上がりました。

その結果、楽しみづらくなり、その行き先が今だとSnapchatだったというわけです。先述した2と4はこの状態であるから、起きていることです。そしていつかは、Snapchatも息苦しさを感じられ、ユーザーが離れるときがくるのです。

1と3に関しては、Snapchatの機能の優位性です。こうした機能が時代のニーズとマッチして、引越し先としてSnapchatが選ばれたと考えています。

今はSnapchatも日本ではアーリーアダプターの若い子たちが楽しんでいる状態ですが、そろそろ日本国内の先進企業がマーケティングで活用する事例も出てくる頃だと思います。マーケターの皆さまは早くから情報をキャッチして心の準備をした方が良さそうです。