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コンテンツメーカー博報堂アイ・スタジオ 堀井チームが語る「話題を集める秘訣」

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「大相撲」「ストリートファイター」「コップのフチ子」など人気コンテンツとコラボ企画を行い、話題を集める日本中央競馬会(JRA)。この日本ダービーやジャパンカップのキャンペーンをサポートしているのが、博報堂アイ・スタジオのインタラクティブディレクター兼アートディレクター 堀井正紀さん率いる「堀井チーム」だ。このJRAのWEBプロモーションを複数手がけているクリエイティブチームに、コンペで勝つ要因とキャンペーンが成功する秘訣について聞いた。
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博報堂アイスタジオ 堀井正紀氏(左)と岡友里恵氏

コンテンツが話題を集めている要因はどこに?

―日本中央競馬会(JRA)は、大きなキャンペーンの際は毎回、競合コンペが行われると聞きます。博報堂チームはここ1年のビッグレースのプロモーションを連続で手がけられていると伺いました。まずは、どのようなキャンペーンなのか教えてください。

堀井:はい。日本ダービーやジャパンカップ、有馬記念といったGIレースのキャンペーンになります。毎回、オリエンテーションで課題として出される共通のテーマは、「20代から30代の競馬を知らない人たちに、どう競馬の魅力を訴求するか」です。そのため、Web上でいかにGIレースを話題化させるかということが求められています。

私たちを含む、博報堂のチームは「競馬をもっとマスカルチャーにすること」をテーマに掲げました。それを実現させるために、生活者との重要なタッチポイントであるキャンペーンサイトの効果を最大化させる「大相撲」や「ストリートファイター」、そして今回の「コップのフチ子」のような、人気コンテンツとのコラボレーション企画を実施してきました。

―コラボ企画を行う狙いを教えてください。

堀井:まずは、コンテンツのファン層に競馬への関心を持ってもらうことができます。そして、そのファンを起点にバズを発生させ、話題を幅広い生活者に届ける、といった情報拡散の設計をしています。最近では、キャンペーンがSNS上で話題にならなければ、コンテンツを見てもらえないという状況になりつつあります。

岡:今回、コラボレーションした「コップのフチ子」も、国民的トイと言える存在です。決め手となったのは、カプセルトイの中ではダントツの人気を誇り、年齢性別を問わず、幅広いファンがいることでした。SNSとの相性も抜群で、多くのファンが「フチ子さん」を撮影した写真をTwitterやinstagram、Facebookにアップしています。

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「フチ子」を「トゥーンシェーディング」というアニメ調で表現。既存ファンだけでなく、新規女性ファンも取り込めるように、ディテールの検証に時間をかけた。

―コンテンツが評価されている理由は、どこにあるのでしょうか?

堀井:そうですね。僕らが担当するのはWeb上の施策が中心ではあるのですが、コラボするキャラクターの世界観にしっかり沿ったコンテンツを用意し、さらに企画の面白さも重視している点にあるかもしれません。

博報堂アイ・スタジオではクリエイティブで世の中を動していきたい人を募集しています。興味のある方はこちらからご覧ください。

考え方のベースにあるのは、「いつでも」「どこでも」「誰でも」「何度でも」です。今やスマホ全盛の時代ですから、ユーザーは隙間時間にWebサイトを訪れます。そのため、サイト内の滞在時間が短くても楽しめるコンテンツづくりを意識しています。

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例えば、時間のある人はオリジナルのフチ子をつくれる「フチ子メーカー」でアレンジして遊んでもらい、時間のない人はレースやミニゲームだけで遊んでもらうように設計している。長時間滞在してもらう試みとしてミニゲームを楽しんだ後にカスタム用のパーツが手に入り、それを使ってレースゲームに参戦できるようにもなっている。

―反響や成果はいかがでしたか?

堀井:SNS上でフチ子ファンが「フチ子メーカーは何時間でもやっていられる!」とコメントしていたことが印象的でした。今回は、競馬場にフチ子のオリジナルフィギュアが買えるガチャガチャを設置したのですが、当日はものすごい行列で最初の土日だけで1万5000個のカプセルトイが売れました。キャンペーンのKPIはサイトのPVなのですが、500万PVを超えることができ、幅広いユーザーがサイトを回遊してくれたことがわかります。

岡:SNS上で競馬に関心のなかった女性が「フチ子のトイ目的で競馬場に行ったら、すごく楽しかった。また行きたい」と書いていました。興味を持ってもらえる、きっかけをつくれたことを実感しました。

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