メール受信設定のご確認をお願いいたします。

AdverTimes.からのメールを受信できていない場合は、
下記から受信設定の確認方法をご覧いただけます。

×

ACC賞グランプリ発表、テレビCM部門は昨年より進化したKDDI au三太郎シリーズ

share

全日本シーエム放送連盟(略称:ACC)は、「2016 56th ACC CM FESTIVAL」フィルム部門、ラジオCM部門、マーケティング・エフェクティブネス部門、インタラクティブ部門の入賞作品を発表した。

本年度4部門の応募総数は2685本となりました。各部門別の応募本数は、フィルム部門1776本(Aカテゴリー1409本、Bカテゴリー367本)、ラジオCM部門570本、マーケティング・エフェクティブネス部門94本、インタラクティブ部門245本。そのうち、今年度新たに14のサブカテゴリーを設け、審査を行ったインタラクティブ部門では、サブカテゴリー応募数が523本となり、審査対象としては前年度を大きく上回る結果となった。

フィルム部門Aカテゴリー(テレビCM)のグランプリに選ばれたのは、KDDI auのauガラホ 海の声篇他12篇。Bカテゴリー(オンラインフィルム)のグランプリに選ばれたのは、一般社団法人END ALSのEND ALS「I’M STILL」。

審査委員長 古川裕也氏は次のように講評を述べている。「Aカテゴリー:テレビCMについては、例えば昨年のグランプリ(東海テレビ放送 戦争を、考えつづける。シリーズ)のように、まだあまり知られていない傑作を発見するのも賞の仕事であり、世の中が先行して評価したものを、どこかのタイミングでグランプリとして遇するのもまた、賞の仕事である。今年は後者だった。グランプリは圧倒的多数ですんなりと決まった。受賞作は、ゴールドだった昨年より明らかに進化していた」。

BカテゴリーのEND ALS「I’M STILL」は、国指定の難病、 筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者である藤田正裕氏が、ALSという 残酷な疾病の認知・理解促進を目的として、本人自らが絵画モデルを務めた写生イベント“I’M STILL”のドキュメンタリー動画。Bカテゴリーについて、古川氏は「2年目の今年は、応募数の増加だけではなく、ずいぶん豊穣な作品群になった。クオリティとダイバーシティである。フィルムという表現形式の、まだ立ち現れていない多様な可能性を感じさせるものだった。なにより貴重なのは、今までにできなかった“Something New”をなんとか創りだそうという健全な野心だと思う。グランプリ受賞作は、フィルム・クリエイションの領域を明らかに拡張した」と述べている。

ラジオCM部門グランプリは、大日本除虫菊の蚊がいなくなるスプレー、キンチョール、プレシャワー/その1、その2、その3。高山さんと大沢くんという少年、少女の、10代ならではの微妙な会話劇が描かれている。

審査委員長 澤本嘉光氏は「グランプリは圧倒的な原稿力、演技力が放送時にネットでも話題になっていた作品。これが選ばれたことに代表されるように、今やラジオCMはただ流すだけではなく、コンテンツとしてネットで拡散する時代になったという象徴になってきています。動画の表現の基本は、実は音声。ラジオCMを追求することがきっと動画の表現の向上、教育に役に立つはず」と講評を述べた。また、ラジオそのもの、そしてラジオCMの制作に若い人たちの関心が戻ってきているため、今年の審査会では審査員が若い意見をきちんと吸い上げていくことを重視。審査員として、ラジオ番組に出演している乃木坂46の橋本奈々未さんにも参加してもらった。

ME(マーケティング・エフェクティブネス部門)のグランプリは、アキタ「きよらのたまご」キャンペーン。スーパ―でコモディティ化した商品である「卵」を新たにブランディングし、「定価で指名買いしてもらう」ことを目的に行われたキャンペーンである。審査委員長 土橋代幸氏は、「女性の心をつかむエッジの効いたクリエイティブアイデアと、テレビCMとクックパッドの展開を絶妙に掛け算することで、熾烈な価格競争が繰り広げられる卵売り場で、瞬間風速でなく“継続的に”指名買いを実現し、大幅な売り上げ増につなげたことが高評価となった」と話した。

インタラクティブ部門グランプリは、宮崎県小林市/移住促進PR「ンダモシタン小林」。

審査委員長 須田和博氏は今年、「今までの広告の形をしていないモノを探したい」というテーマを掲げ、14のカテゴリー賞も設けた。「ンダモシタン小林は、満票でグランプリを獲得。規模ではない知恵のアプローチ、フィルムとしてのウェルメイドながら、YouTubeという再生環境を仕掛けとして取り込んでいる見事さなどが、全審査委員一致推挙の理由である」と話した。
2016 56th ACC CM FESTIVAL 贈賞式および記念パーティは、11月1日にANAインターコンチネンタルホテル東京で行われる。また、同入賞作品発表会は11月30日の東京を皮切りに、全国29か所で開催予定。

総務大臣賞/ACCグランプリ結果

<フィルム部門>

Aカテゴリー(テレビCM) KDDI/au/au ガラホ 海の声篇 他計12篇

Bカテゴリー(Online Film) 一般社団法人END ALS/END ALS/I’M STILL

<ラジオCM部門>

大日本除虫菊/蚊がいなくなるスプレー、キンチョール、プレシャワー/その1、その2、その3

i_kincho

<ME部門>

アキタ/きよら グルメ仕立て/きよらのたまご/きよらのおふとん

<インタラクティブ部門>

宮崎県小林市/移住促進PR/ンダモシタン小林