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コラム

国民総ダンサー時代前夜に考える、ダンスとクリエイティブの幸福な関係

日本の「スーパーキッズダンサー」の完成度は半端ない

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【前回コラム】「「ダンスはアメリカが一番!」はいまも正しい?それとも過去の話?」はこちら

ダンス界はモンスターチルドレンだらけ!?

小学生から大人までの混成ダンスチーム「FABULOUS SISTERS」(写真 AYATO.)

当コラムは、早晩日本はダンス経験者が多数を占める国になるという見通しで書いていますが、それはリズムダンスの義務教育化の流れから、きっとうそうなるであろうと予測しています。

もともと日本人は盆踊りや阿波踊りなど折に触れて踊ってきた歴史を考えると、ダンスがかなり好きな国民性なんだと思います。

ということで、ダンスの未来は明るいという話をしてきたのですが、今回はそれを私に120%確信させてくれる、キッズダンスについて書いてみようと思います。

なんとなく、テレビなどで「スーパーキッズダンサー登場!」というような取り上げられ方をしているのを見たことがある方もいらっしゃるかと思いますが、そんな生易しいものではなく、現代の日本の子供たちのダンスはもはや恐怖すら感じさせる完成度です。

その、すさまじさは世界のダンスシーンも震撼させてきました。
簡単に言うと、子供でありながら大人のプロダンサーよりはるかに上手いキッズダンサーが日本にはたくさんいるのです。

Jacson5時代のマイケル・ジャクソンさながら、大人に混じって活躍し、前回のコラムでも紹介したドイツで行われる世界一のブレイクダンスの大会Battle of the yearで準優勝したのが、TAISUKEさんとTOSHIKIさん。

ブレイクダンサーチーム「TEAM OOH」の一員として、大人に混じって踊る11歳(2001年当時)の2人。

彼らのダンスがドイツの観客に衝撃を与えたのがよくわかります。この2001年ぐらいからキッズダンスが一気に盛り上がり始め、またこの二人が世界の頂点に手をかけたことにより、子供のダンスの到達点がとてつもなく引き上げられることになりました。

ちなみに、TAISUKEさんはその後1on1のバトルで世界一を決めるRED BULL BC ONEの日本代表をいくども務め、世界屈指のブレイクダンサーに成長しています。

ただ、このころはまだ「子供なのにスゴイ!」という「子供なのに」という前提があったのですが、それもどんどん崩壊していきます。

それを決定づけたのがMAIKAさんの登場。前回大人になって優勝したJUSTE DEBOUTというパリで行われる世界一のバトルイベントについて紹介しましたが、なんと彼女はキッズ時代にも準優勝しています。

たしか、この時小学校四年生ぐらいだったと思うのですが、自分の二倍ぐらいある外国人相手と戦う姿は現実離れしていて、漫画や映画のような話です。
このバトルを見て、私も「この子を絶対に使いたい!」と思って、自動車のCMのメインダンサーとして起用しました。

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