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「ビジネス英語は、ハリウッド俳優になりきれ!」グローバルな時代におけるマーケティングキャリアの考え方【音部大輔×松浦良高】

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マーケティング英語の教科書~完璧ではなくても、仕事で自信を持てる英語』の出版を記念して、著者の松浦良高氏と、P&G、ダノン、ユニリーバなどの外資系企業でのキャリアを経て、現在は自身で設立したクー・マーケティング・カンパニーの代表を務めている音部大輔氏が対談を行いました。
「英語ができなければ打席にすら立てない……」そんな時代になりつつある今、実務の傍ら英語を学んできた2人から、日本人が自信を持って英語を話せるようになるまでの道筋を聞きました。

音部大輔氏(左)、松浦良高氏(右)

英語を話しているときの自分は別の人格

松浦:みなさん、こんばんは。今日は、『マーケティング英語の教科書~完璧ではなくても、仕事で自信を持てる英語』の出版記念セミナーということで、ゲストに音部大輔さんをお招きし、「グローバルな時代における、マーケティングキャリアの考え方」というテーマでお話しをさせていただきます。
早速ですが、音部さんはこの本の内容をどう受け取られましたか?

音部:この本でいいなと思ったのは、「世界の共通語は下手な英語である」というところ。これは本当にそうで、グローバルな場で求められているのは必ずしも上手な英語ではない、というのはビジネスで英語を使った経験のある方ならみんな共感するはず。

松浦:ありがとうございます。この本では、我々非ネイティブが目指すべきなのはNative SpeakerではなくConfident Speaker、すなわち、「(完璧ではなくても)自信を持って英語を話せるようになること」だと言っています。自信を持って英語を話すために、音部さんが意識していることはありますか?

音部:その役になりきることですね。言ってしまえば、英語を話しているときの自分は別人格だと思うようにしてます。もちろん実際には同じ自分なんですけど、As if(かのように)で。お芝居として役になりきれれば、自信を持って堂々と話せる。英語を習得するということは、世界のもう一つの見方を手に入れるということですが、同時に英語の自分という新しい人格を手に入れることでもあります。

松浦:なるほど。

音部:例えばですけど、ビジョンを語るときは『今を生きる』のロビン・ウィリアムズを借りたり、新しい冒険に出るような提案をするときにはジャック・スパロウになってみたり。日本語の会議でさえ、アドリブで気が利いたことを言うのは簡単ではありません。アドリブの前に、規定演技です。完璧に演技するつもりで、それこそ息継ぎの場所も覚えるくらい練習してからプレゼンに臨むべきです。俳優も歌手も、セリフや歌詞を覚えてステージに臨むものなのですから。
もう一つは、結論から先に伝えるということ。「それをやった結果どうなるのか」「結局何がしたいのか」という結論を先に宣言して、あとからロジカルな説明を加えていく、というのが英語の基本的なルールだと思っています。

松浦:説明と結論の順序は、日本語と英語の大きな違いの一つですよね。日本語は結論を最後に持ってくる言語なので、英語で同じように話をしてしまうと全然意味が伝わらない。というか、そもそも話を聞いてくれなかったりする。

次ページ 「日本語と英語、文化の違いはコンテクスト依存性」へ続く


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マーケティング英語の教科書—完璧ではなくても、仕事で自信を持てる英語—』(3月14日発売)
ビジネスにおける英語は、完璧である必要はありません。本書では、ネイティブのようには話せなくても、ビジネスの現場で頻出する「型」を知って、効率的に現場で使える英語を身に付けることを目指します。