2017
01.08

データから価値を生み出すために「編集力」を鍛える!

マーケティング

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顧客データをもっと活かそうという試み

昨今、注目されているMAやDMPやAIというものは、結局はデータベースにある顧客データをいかにマーケティングに活用するのかということです。MAは、デモグラフィックデータに加え、行動履歴(開封、クリック、アクセスなど)も自動的にデータベースに追加し、そのデータを使ってパーソナライズしてメール配信したりコンテンツの出し分けを出来るようにしたものですし、DMPは、ネット上の閲覧データ、検索キーワード、アンケートデータなどをデータベースに入れておき、広告配信したい人を抽出し効率的に広告出稿するというもの。そして、AIも、ネット上の行動データやデモグラフィックデータを高度な多変量解析によって価値のあるデータに抽出するというものです。

結局は、顧客のデータを使って今まで出来なかった色んな事が出来るようになる可能性があるよねということで、多くの人が注目しているわけです。

 

でも、データの活用方法は多くの人が知らない

昔から、データベースマーケティングという言葉があったようにデータをいかにマーケティングに活用するかはこれまでも色んな人が考えてきたことです。でも、それは数字を扱える統計の専門家などほんの一部の人しか出来なかったし考えることが出来なかった分野でした。しかし、テクノロジーの進化によってデータを扱う人の裾野が圧倒的に広がったことで新しい課題が出てきたのだと思います。それはどうデータを活用すべきかのか?ということです。

MAもDMPもAIも、普通のマーケターでもデータを高度にそして簡単に扱えるようにしてくれたテクノロジーです。しかし、それらをまだ活用しきれていないのは、多くのマーケターがデータを扱ってこなかったからです。

どうすればデータを上手く活用することが出来るのでしょうか?

 

大切なことは、データから価値ある情報を導き出すこと

どうデータを活用すべきか?簡単に言うと私はこう思っています。

『データから、顧客にとって意味のある『価値ある情報』を導き出すこと』

MAやDMPにある顧客のデータから、受け取る顧客にとって価値の高い情報となるように考えることです。MAで言えば、1つのデータからどんなパーソナライズをすれば顧客にとっての価値になるのか、どんなトリガーからどんなアクションをすれば顧客にとっての価値になるのか?ということです。1つのデータからどんな価値ある情報を顧客に提供できるようになるのか?という視点を持つことがとても大切だということです。単純で当たり前のことですがとても大切なことだと思っています。1つのデータから顧客に思いをはせることになり、顧客理解が進むようになるからです。

具体的には、下記のような視点をもって顧客を想像して検討することで価値の高い情報になると思います。

 (1)どんなデータを使えば、顧客に価値ある情報を提供できるか?
 (2)どのようにデータを分類すれば、顧客に価値ある情報を提供できるか?
 (3)どのデータとどのデータを組み合わせれば、顧客に価値ある情報を提供できるか?

例えば、(1)は、「子供あり」というデータから、「子供にやさしい車の情報」を提供するとかです。また(2)は、「スマホに不具合がある」という問題に対して、「不具合の症状別に情報」を提供するとか。(3)は、顧客データと自社データとその他のデータを組み合わせて顧客にとって価値のある 「マンション購入の賢い方法」という情報に加工することです。

また、価値の高い情報とは「人を動かす情報」のはずです。情報を提供してもその後の行動が変化しない情報は価値の高い情報とはいえません。情報を提供することで顧客を動かすことが出来るのか?という視点で何度も検討することが大切です。

そして、上記のような情報を提供しコミュニケーションすることでさらに取得したデータをデータベースにため込み、さらに価値ある情報を抽出して顧客に提供できるような一連のプロセスも大切です。

 

どのように情報を伝えるかも重要

上記で述べたように顧客のデータから、価値の高い情報を必要な時に提供できる企業は顧客にとって好印象でしょう。しかし、これだけで行動に移す顧客はまだまだ少ないと思います。価値の高い情報を提供するだけでなく、顧客にとってその企業が「信頼できる」「好きな存在」でなければならなければ人は動きません。

そのような存在になるためには、まずは自社が情報を提供することで顧客にとってどんな存在になるかを明確にしなければなりません。顧客に対してどんな立ち位置からどんなパーソナリティをもって伝えるのが最適なのか?を考える必要があります。顧客は単に情報が得られればいいのではなく誰からの情報であるかも重要だからです。

これは、データの活用と関係があるのか?と思う人もいるかもしれませんが、私は大切なことだと考えています。データを活用するとは、結局はデータを使って「人に行動を促す」ことだからです。データを分析して終わりでなく、そのデータを使って「人に行動を起こさせる」ためには、単に情報を提供するだけでなく、情報をどう伝えるかも価値の高い情報になるかどうかの重要な要素であると思うからです。

 

情報を編集するという視点を持つ

データを活用したマーケティングとは、単なる文字列でしかないデータを、他のデータと組み合わせたり、伝え方を工夫して伝えることで、様々な顧客の感情が動き、行動を引き起こす情報を創り上げていくプロセスそのものだと私は思っています。言い換えれば、データをいかに組み合わせて価値ある情報にするかという『編集力』が大切なのだと思います。1つのデータからは、顧客に関する様々な推測が出来ます。また、組み合わせることが出来る情報は無限大にあります。そのような扱える情報が圧倒的に増加した現代に必要なのは、情報から新しい価値を生み出す能力なのだと思います。そのためにも、1つ1つのデータの裏側に広がる顧客の深層心理をどれだけ想像ことができるかが基本なのです。