2017
05.14

「それ早く言ってよ!」MA導入後にトラブルになりやすい4つの事例

Hubspot, マーケティングオートメーション

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マーケティングオートメーション(MA)導入支援をやっているとスムーズに導入が完了することはあまりありません。なんだかんだいろんな課題が発生してそれをどう解決するのか毎日のように頭を悩ませることが実に多い。ベンダーの営業さんは簡単に導入出来ますよ~なんて言い方しますが、実際にはそう簡単に導入完了することは少ないです。それに導入したからと言って売上も利益もアップするわけじゃありません。MAを「どのように使うのか」という点が最も重要で最も難しいところです。どうMAを使うのかについては、話すと長くなるので別の機会に書くとして、今回はMAそのものを導入するときにトラブルになりやすいことについて書きたいと思います。

複数サイトでは行動履歴をトラッキングできなかった(Hubspotだけ)

複数サイトをまたいで行動履歴をトラッキング出来ないのは、ハッキリ言って「Hubspot」だけです。その他のMAツールは複数サイトをまたいで行動履歴をトラッキング出来ます。なので、MAツールを導入するときに当然複数サイトをまたいでトラッキングできるものとして考えてしまうのですが、Hubspotはできません。問題なのは営業がそれを知らなかったりすること。しかも、サポートの人も知らなかったりすること。

どのMAツールの営業でもそうなのですが、営業はあくまで営業であってツールの詳細やどう使えばいいのかについてはあまり知りません。彼らの目的はあくまでツールを導入してもらうことだということを理解しておくことはトラブルにならないためにとても大切なことです。

正確に言うと、Hubspotでは複数のドメイン間をユーザーが遷移してくれれば複数のサイトをまたいで行動履歴をトラッキング出来ますが、そのような行動をしてくれる都合のよいユーザーは限定的であるため実質的に複数サイトをまたいでの行動履歴はHubspotでは出来ないと考えるべきです。また、どちらかのサイトで動的URL(「=?page」のようなURL)の場合、エラーが発生します。この現象が起きてしまうのは、Hubspotではユーザーが別のドメインに遷移した時にパラメーターが自動的に付与されるためです。例えば、ワードプレスを使っていてドメインを動的URLに設定しているとこの問題が発生することが多いです。他にもフォームのページだけは動的URLにしている場合もエラーが出ます。

対策としては、リダイレクトページをはさむことで解決することが出来ますが、非常に手間がかかり大規模になればなるほど対策が難しくなります。このような細かい部分は実際に導入してみて初めて発覚する場合がほとんどであり、誰も教えてくれませんので要注意です。

DKIM,SPFの設定出来ないサーバーを使っていた

MAを導入すれば、当然MAからメール送信することになるわけですが、そのとき必ず設定しなければならないのがDKIM/SPFの設定です。DKIM/SPFの設定とは「送信者のアドレスが正規なものであることを証明するための設定」のことで、この設定をしないと「なりすましメール」と思われて迷惑メールフォルダに振り分けられることになってしまいます。MAからメール送信して誰が開封・クリックしたのかをトラッキングしようとしたのに「メールが届かなくなった!」なんてことにもありえるわけです。

この件でトラブルになるのは、MA導入企業がDKIM/SPF設定が出来ないサーバーを利用している場合です。実は、このDKIM/SPF設定が「出来るメールサーバー」と「出来ないメールサーバー」があり、MA導入前に自社のサーバーでDKIM/SPF設定が出来るかどうかを確認しておかないとトラブルになってしまいます。例えば、さくらインターネットの安い共有サーバを使っている場合は要注意です。MAを導入するためにサーバーを変えるなど余計な作業が発生してしまいます。

DKIM/SPFの詳しい説明は下記をご覧ください。
http://www.infomania.co.jp/techinfo/domainkeys.html

MAからのメールが届かなくなった

これもメール関連の設定なのですが、普通にMA導入しただけではメール送信は、共有のIPアドレスから送信されることになります。共有のIPアドレスからメールが送信されるという状態は、他の会社も同じIPアドレスを使ってメール送信しているということです。

トラブルになるのは、IPアドレスを共有していた別の企業が送信するメールの到達率が低いためにIPアドレスが信用されなくなる場合です。一般的にハードバウンスが多いIPアドレスは迷惑メールを送信しているとみなされるためです。自社では、ちゃんと配信しているのにIPアドレスを共有している企業の影響を受けてしまうのです。

なので、このような事態になった場合は、専用IPにする必要がありますがこれはどんなMAツールでも有料オプションです。無駄なコストがかかってしまいトラブルの原因となります。

社内セキュリティポリシー上、問題になった

だいぶ少なくなりましたが、社内のセキュリティポリシー上、クラウドに個人情報をアップすることがNGの会社があります。MA導入を進めるのはシステム部ではなくマーケティング部の場合、知らずに導入したら使えない事態になるということがあります。古い体質の業界や地方の企業になるとまだまだある事例です。

MAツールは、幅広い企業に利用可能ですが100%ではないこと、企業ごとにカスタマイズすべきツールだと知っておくのが大切です。そのカスタマイズを誰がするのか?どこをカスタマイズする必要があるのか?外注する場合はいくらかかるのか?ということも含めて考える必要があります。このようなサポートはMAツールの導入支援企業でなければできない場合がほとんどです。