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2013年は雑誌業界の変革期? 出版不況の最中にあって、相次ぐ雑誌の新創刊

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出版不況が言われて久しいが、来る2013年は、新たな雑誌メディアの創刊が複数予定されており、なかには、誌面上にとどまらず、他メディアやコンテンツとの連動による多面的な展開を発表しているものもあり、各所から高い注目を集めている。

幻冬舎の子会社として9月3日に設立された出版社・gift(ギフト)は、40代の独身女性をメインターゲットとした新たな月刊誌『DRESS(ドレス)』を、2013年4月1日に創刊する。創刊にあたっては、40〜45歳女性の独身率が約26%を占めるという現状に着目。こうした“シングルアラフォー女性”をターゲットに、ファッションやビューティなどの情報を提供する。

編集長には、『STORY』や『美STORY』(いずれも光文社)で編集長を歴任、「美魔女」ブームの火付け役となった、gift代表取締役社長の山本由樹氏が就任し、副編集長には『VERY』や『STORY』(同)などでライターとして活躍する渋澤しょうこ氏が就任する。発行部数は、創刊号は30万部を予定しており、価格は680円。

創刊に先駆けて2012年末にオープンするWeb版では、SNSを活用した読者コミュニティや、雑誌と連動したECを展開する予定だ。

『婦人画報』や『ELLE』、『25ans』、『MEN’S CLUB』などを発行するハースト婦人画報社は、2013年9月、女性向けファッション誌『ハーパーズ バザー』日本版を復刊する。1867年に米国で創刊された同誌は、女性ファッション誌では最も長い145年の歴史を持ち、現在は世界26カ国で出版、42カ国で流通し、1100万人以上の読者を持つ。

日本では2000年にライセンスマガジンとして創刊され、2010年12月号をもって休刊となっていたが、今回、ハースト婦人画報社から再び出版されることとなった。

総編集長には、『エル・ジャポン』(ハースト婦人画報社)など海外誌の編集に長年携わってきた森明子氏が就任する。森氏は創刊に向け、「知性とセンスを持ち合わせた大人の女性に向けて、上質でスタイルのあるファッションやビューティを提案し、読み応えのある読み物をお届けしたい」とコメントしている。発売日や広告メニューなどの詳細は、来春以降あらためて発表される予定だ。

さらに、新メディア創刊は、「紙」の雑誌だけにとどまらない。朝日新聞社は、2013年1月10日、朝日新聞の電子版「朝日新聞デジタル」内に、購読無料のウェブマガジン「朝日新聞デジタル&[and]」を創刊すると発表した。

コンセプトは、「ビジネスパーソンがオフの時に読む、ライフスタイル提案型のウェブマガジン」。40〜50代男性をメインターゲットとした「&M」と、30〜40代女性をメインターゲットとした「&w」をそれぞれ展開し、ファッション、カルチャー、趣味の情報、暮らしなどについて考えるコンテンツを提供する予定「情報感度の高い男性・女性の好奇心を満たすウェブマガジンを目指す」としている。

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左が、男性向けの「&M」のロゴマーク。
右が、女性向けの「&w」のロゴマーク。

メディア名の「&」には、仕事や家事に追われつつも、趣味・余暇の時間や家族との時間を大切にしたり、自分磨きのために広くアンテナを張ったりと、バランス感覚を大切に日々を過ごしてほしい。という思いが込められているという。

宣伝会議2013年1月1日号(2012年12月28日発売)では、雑誌はもちろん、テレビ、ラジオ、新聞といった各メディア業界の動向をはじめ、広告関連トピックス別、ターゲット市場別などさまざまな切り口から、2013年の日本社会・経済、そして広告界の動向を予測します。