下北沢にある書店B&Bにおいて7日、『SHARED VISION(シェアードヴィジョン)』の発刊を記念し、「今の広告会社で生き生きしている人はどんな仕事をしているのだろう?」をテーマに、著者の電通 プラットフォーム・ビジネス局 開発部コミュニケーション・プランナーである廣田周作氏とツナグ 代表取締役/クリエイティブ・ディレクターの佐藤尚之(さとなお)氏の対談イベントが開催された。
廣田氏は、佐藤氏が2011年4月に立ち上げた電通の社内組織「電通モダン・コミュニケーション・ラボ」の発足時からのメンバー。2013年からは電通を退社した佐藤氏に代わり、主宰を引き継いでいる。ラボでの研究テーマでもあった、インターネットやソーシャルメディアの登場により激変した広告やコミュニケーション全体の話を中心に、両者の対談は展開された。
以前は、クライアントに完成された広告(商品)を納品することで完了していた広告・コミュニケーションの仕事も、現在は広告主とともに作り上げていくことが必要であると説く両氏。「クライアントが、アイデアを出し続けられる環境が大事である」と廣田氏は話し、書籍内でも取り上げている、テレビ新広島(フジテレビ系列)の番組『ひろしま満点ママ!!』のフェイスブック活用事例などを挙げた。
「広告会社は、クリエイティブ提供から、ヒントを与え続けるファシリテーションに注力し、クライアントがアイデアを話してみたいと感じてもらえるようにしていくべき。広告を作ったら終了という『手離れ』の発想を、クライアントとともに広告がスタート地点として作っていく『手つなぎ』の発想が必要」と、書籍の中に描かれている「手」のイラストの意味も話した。
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