都心よりも楽に生活できて物価も安い。U/Iターン転職を考えるクリエイターも増えている。でも現実はそんなに甘くないようだ。都市と地方でクリエイターの年収を比較してみると?(マスメディアン調べ)
一歩を踏み出せない理由とは?
広告業界の転職希望者の最近の特徴として、現在は東京や大阪などの大都市で働いているけれど、地元に戻って生活したい、仕事したいと願望を持つ人(Uターン)、自分にあった仕事を求めて心機一転地方へ転職したい人、自分の力で地域を変えるという気概を持つ人(Iターン)が増えている。一方、採用側の地域の広告会社、地元の有力企業やテレビ局、ラジオ局などのメディア企業も専門知識や高い技術を持つ経験者の需要が増えてきており、雇用する側とされる側の利益が一致しているように見える。
ところが、実際に転職活動を始めると、東京と地域の年収の差が障壁となってしまっているのが現実のようだ。実際に面接まで受けて本気でUターンを希望している人でも、家庭の事情など地元に帰らなければいけない人を除くと、最後の年収提示の段階で、年収のギャップに断念する人が大多数となっている。
図の地域別平均年収を比較すると、東京が469万円に対し、福岡は389万円。職種別平均年収(クリエイティブディレクター)では東京が695万円に対し、地域は529万円となっている。地域では、住居費をはじめ物価の差、1日に占める仕事の時間の差などメリットもあるが、給与の格差が実際の一歩を踏み出せない理由となっている。ただ、その対策として多くの自治体は引っ越し費用にはじまり、家賃助成や奨励金制度、給与の差額に対する一定期間の補助など、さまざまな支援策を講じている。
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