コラム

アンバサダー視点のススメ

丸亀製麺 好調の秘密は「ファストフードの効率化とは真逆の発想」

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もっとブランディングに取り組みたい

藤崎:今後の目標や現状の課題は何ですか。

大洞:現在、成果が出ている試食部の取り組みも、総量としてはまだまだ微々たるものです。今後取り組みたいことは大きく2点あり、まず一番の課題は「拡散力をさらに増やしたい」ということです。

試食する人数を増やして、書いていただけるブロガー数を増やせばいいのですが、その際問題になるのが試食会場です。丸亀のうどんは、あの釜のでないと茹でられないので、大きな会場に安易に移すことができず、どうしても1度に30人位が限界なんです。

藤崎:本物の味が出ないことには試食になりませんものね。

大洞:開催回数を増やすという方法もありますが、今の時代なのでリアルな場で全員が1箇所に集まらなくても何かできないだろうか、というのが課題です。例えば、東京の店舗で中継をして、全国のお店5店舗くらいを繋いで一度に200人くらいの試食部を開催できたらと考えています。

藤崎:例えば、何らかのライブ配信システムを使ってできるかも知れませんね。

大洞:これが実現できたら地方在住で、なかなか東京に出てこられない部員の方々にもご参加いただけるのではないかと思っています。

藤崎:ぜひ実現させたいですね。

大洞:また、今後の可能性として次にやりたいのは、やはり「ブランドに関わる部分」です。つまり、今は新商品に絞って取り組みを行っていますが、そこをもう少しブランディングに寄せて行きたいということです。

ブランドのファンの方に、丸亀製麺についてもっと語って、もっと伝えて欲しいという思いです。

藤崎:詳しく教えてください。

大洞:丸亀製麺にはもっとみなさんに知って頂きたいことがたくさんあるのです。例えば、「そもそも丸亀製麺はどんなお店なのか」とか、「一店舗ごとにお店で小麦粉からうどんを打っていること」もまだまだ知られていません。アンバサダーさんに、うどんをいちからつくって頂く体験会を開催できたら、という思いもあります。

他には「釜揚げうどんと、ぶっかけうどんとはどこが違うのか」などという話です。例えば、丸亀製麺の郊外店の看板には必ず大きな字で「釜揚げうどん」と書かれていることにお気づきですか?

藤崎:言われてみればそうですね。

大洞:詳しくお話しすると長くなるので割愛しますが、「釜揚げうどん」は生麺からでゆで上げないとできません。お店で打ちたてのうどんを提供できるから「釜揚げうどん」に、こだわりがあるのです。

藤崎:もっと多くの人に知ってもらいたいですね。

大洞:はい。本当にまだまだいろいろなネタがあるので、せっかくファンになって頂いているからこそ、より根っこの所を知ってもらえれば、もっと楽しんで食べて頂けると思っています。

藤崎:よい情報を書いてくれる好意的なファンやアンバサダーさんがいることは分かっている以上、その方たちにどういう内容を情報発信して頂くのか、今後が楽しみですね。

大洞:アンバサダープログラムによるベースの効果の数字がもっと読めてくれば、新しい企画も何かしら効果が出せるだろうと見込めるので、今後の企画にもGOを出しやすくなると思います。

藤崎:私は企業の事例をたくさん見てきましたが、アンバサダープログラムは決まった形がなく、しかもファンと一緒に進化していく点に特徴があると思っています。ステージ1が終わったらステージ2というように。丸亀製麺さんの場合も、次の段階へ進化していく段階かも知れません。だからこそ終わりがないし、いろんなことが試せるんだと思います。

大洞:始めてみると本当にいろいろな可能性を感じます。もともと、うちのファンは全国にあるお店のスタッフが毎日お客さまに真摯に対応する中で築いてきた信頼関係が土台にあると思っています。つまり、そうしたリアルで地道な土台があるからこそ、ソーシャルメディア上でのつながりや、情報の拡散力が強化されたのだと思っています。ファンの方との関係を強めることで、ブランドをもっと強いものにしていければと思っています。

次ページ 「顧客視点とは、お客さまにとって「おいしそうか」」へ続く

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