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コラム

嶋野・尾上の『これからの知られ方(仮)』

第7回 SNSを使って話題を呼ぶ、73歳の寿司職人「鮨ほり川」(後編)

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【前回】「第6回 SNSを使って話題を呼ぶ、73歳の寿司職人「鮨ほり川」(前編)」はこちら

これから新たに商売やビジネスを(主にネットで)始める方に向けた「知られ方」についての連載です。知られるための第一歩として、とても大事なのが、自分のセールスポイントの中から「何を強みとして選ぶか」。このコラムでは、広告業界でさまざまな成功事例をつくってきた広告クリエイターの2人が、個人の商売・ビジネスでの「強みの選び方」と「その知られ方」について、役立つ情報を発信していきます。

ご感想などはこちらから:『嶋野・尾上の「これからの知られ方」』へのお便り

音声コンテンツが終わりました

嶋野:こんにちは。この連載はですね、広告の仕事をしている二人が、個人がブランドを始める時代における知られ方について考えていく連載コラムです。

お気づきかもしれませんが、当初は音声コンテンツだったはずが、前回から文字だけになりました!

尾上:音声の方がよくないですか?歩きながら聞けたりもして。

嶋野:ほら、そこはやっぱり・・・大人の事情で・・・

尾上:予算とかですか?

嶋野:音声は・・・思ったより大変なんだって。。

尾上:す、すみませんでした。。

ということで、今回はほり川さんの後編です。ここからは、もうちょっと具体的に、SNSの運用で何を気をつけているのかとか、どういうことが起きているのかっていう話もうかがいました。

近しい他人の目が、話題づくりのきっかけに

秋谷:カメノテも人気だったね。

堀川:そう。だから僕不思議だったんですよ、最初のお客さんが来たとき。こんな若い子がカメノテを注文するから、どうして知ってるのって。で、「これ食べ方わかるんですか」って言ったら、「いやわかりません」って。「何で(知っているんですか)」って言ったら、「Twitterで見て」って。

秋谷:私もお店で驚いて。ふだんだったらサーモンとかまぐろとか頼んじゃうけど、おもしろいからギリギリ載せてみようかなと思って、堀川さんに相談して。そうしたら、お客さんも覚悟して来るので。ふだんは食べられないもの食べようって来るので。

堀川:そうそうそう。

嶋野:うまくいってからも、まあその前から含めて、気をつけているというか、大事にしていることってあったりするんですか。世に発信するときに。

秋谷:当たり前のことなんですけど、マイナスな面をなるべく出さないというか。楽しいこと、プラスのこと、おもしろいこと、見ている人がワクワクするようなことだけをって、ちょっと思っています。

 

尾上:食べないですよね。カメノテって、亀の手じゃなくて貝なんですけど。それもTwitterで見たから食べようとするっていうところで、相当ハードルをうまく下げているんだなーっていうふうに思いましたね。特にお寿司屋さんってやっぱりハードルが高い。SNSで下げて、入ってきて、そこでちゃんと満足する体験をあげるっていうのも、すごく大事なんことなんじゃないかなというふうに思いました。

あと、運営しているときもマイナスな面はあまり出さないとかですね。たしかに見ていて楽しい気分になると。そういうことも基本的には大事なことかもしれないですね。

嶋野:そうですね。

尾上:よくSNSの運用するときは、キャラクターとか人格って言いますけども。それが楽しげな隣人なのか、それとももうちょっと皮肉屋なのかとか。そこらへんは、ご自分の無理のないようにやったほうがいいと思うんですけども。堀川さんの場合は、あの二人のキャラが混ざってそういう感じになってるんだなっていうのが伝わってきたので、いい塩梅なんだろうなと思いました。

嶋野:まあ自分たちのお店にお客さんが来る理由というか、そこのウィークポイントもストロングポイントもちゃんと理解してやられてるっていうのが伝わってきますよね。

尾上:やっぱり二人でやっているのがいいんですかね。

嶋野:二人というか、自分に足りない部分を補う人を見つけてやってるっていうところが正しいんでしょうね。本来的には、たとえば企業さんが広報部を置いたり、PR会社を横に置くみたいなこととわりと近い感覚を、個人だとこういうふうにSNS発信者を横に置くっていうのが。これが主流になるのかもしれないですね。

尾上:ああ、でもおもしろいですね。それは別にSNSのプロっていうわけじゃなくて、わりとお互いによく知っていて、ちょっと得意だから任せてみるっていう。そうしたら、その人が実はすごい能力を持っていたみたいなことが結構ありそうですよね、今後。

嶋野:あると思う。たとえばスターバックスとかも、店頭にイラスト得意な子が書いた看板とか、あるじゃないですか。ああいうので、もしかしたらインスタがすごい得意な子っていう、バイト枠で採用とかがあってもいいと思う。

尾上:そういう感じでいろんな才能が世に出ていきそうなのはおもしろいですね。といった感じで、SNSを運用されていて。このコロナ禍で「note」とかも始めて、ものすごく話題になって広まったわけですが。どういうことをやっていて、そういう広がりにつながったのかという経緯のお話を伺いました。

次ページ 「純粋に喜ばせたい気持ちが、SNS運営につながった」へ続く