なぜ日本企業は累計3000億ドル以上、「スタチン」の売上を得られなかったのか? 「偽の失敗」を見極めてイノベーションを育む

前回のコラムで「失敗」について解説しました。そこでは失敗をもとに学べるか否かは、国ごとの文化的な違いが反映することを指摘しました。つまりは失敗が許しがたい間違いとして捉えられてしまうかどうかは、その地域に失敗を寛容する文化があるかによって変わるということです。日本に比べて、米国の企業から多くのイノベーションが生まれているように見える理由のひとつは、失敗に対する寛容性の有無が原因といえるのではないか、というのが前回のコラムで指摘したことです。