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BOVA2023 映像制作の1分アドバイス、有元沙矢香さん「人がその映像をどう伝えたくなるか?まで考える」

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10月1日に今年の課題が公開された、月刊『ブレーン』主催のオンライン動画アワード「BOVA(Brain Online Video Award)」。今回は広告制作の最前線で活躍する一次審査員の皆さんに、若手の頃の経験や、映像制作において意識しているポイントを聞きました。最後には応募者に向けての応援メッセージもお届けします(本記事は月刊『ブレーン』2023年1月号からの転載記事です)。

第10回BOVA 一次審査員の皆さん
〈ディレクター〉大柿鈴子小野田玄隈本遼平金野恵利香洞内広樹
〈プランナー〉有元沙矢香、小島翔太佐藤雄介水本晋平吉兼啓介

本日は、電通 zeroのコピーライター/プランナー 有元沙矢香さんのコメントを紹介します。

ありもと・さやか

電通 zero コピーライター/プランナー。1985 年兵庫県西宮市出身。主な仕事は、テレビ朝日&東宝『君の名は。』地上波放送、朝日放送M-1 グランプリ、サントリーBOSSカフェベース「キッチリ夫とテキトウ妻」、Netflix韓国ドラマ「ハマるのは、深いから。」、JUJU MV『東京』『奏』など。

 

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Q1. 若手の頃に「成長につながった」と感じた経験を教えてください。

初めて制作したMVがJUJUさんの『いいわけ』でした。JUJUさんのMVは本人の歌唱姿ではなく、楽曲の魅力を映像表現で伝えるものが多いので、幸い広告的な考え方でつくることができました。恋愛の切なさに苦しむ歌詞が特徴的だったので、周りの人たちに歌詞を見せて、思い浮かんだリアル恋愛エピソードを集め、ひとりの主人公像をつくりました。

こんなにも切ない主人公を描けるのは矢沢あい先生しかいないと思い、お願いに伺った日のことが今でも忘れられません。大好きな漫画家さんとやりとりするプレッシャーから、限られた予算、スケジュールで最善の表現を模索する力がついたと思います。
 

Q2.ご自身が演出をする上で意識しているポイントは。

ひとつは、企画のどこを面白がってもらうかを一言で言えるようにすること。ちょうど先述の『いいわけ』のMVの頃からTwitterがオンライン動画の入り口になってきていたので、人がどんな風にこの動画を伝えたくなるかを意識して考えていました。

「矢沢あいの漫画がJUJUのMVで読める」を核にすると、歌詞は漫画のようにレイアウトするのが良さそうとか、そこに向かってアイデアの取捨選択もしやすくなるので、ずっと意識していることです。

あとは、最後まで粘ること。SE ひとつで面白さが格段に変わることもあるので、最後の最後までもっと良くできないかは考え続けます。
 

Q3. 動画制作を進める応募者にメッセージをお願いします。

去年初めて審査に参加したのですが、アイデアの破片は面白そうなのに何がやりたいのかわからなくなっているものが多く、もったいないなと感じました。この企画はこれをやりたいんだ! というアイデアの核をしっかり定めて、そこを研ぎ澄ますようにつくるといいと思います。

BOVAは2023年1月27日まで応募受付中です。
詳細はこちらから