成長拡大を目指すBtoB企業にオウンドメディアが必要な理由

はじめに:オウンドメディアとは何か?

皆さんは、日ごろの仕事で「オウンドメディア」という言葉を使用する機会はありますか? 広告業で、なおかつデジタルマーケティングに携わる方々にはよく知られていますが、必ずしも多くの企業で活用が進んでいる手段ではないのでご存じないかもしれません。

一般的に企業が消費者とコミュニケーションをとる手段は「トリプルメディア」と呼ばれ、以下の3つで構成されます。便宜的に消費者と表現しましたが、BtoBの企業においても購入検討・社内上申・意思決定をする人など、対象顧客に対して、トリプルメディアを介したコミュニケーションを行っていきます。

  • オウンドメディア:自社で運用するWebサイト、メルマガ、Blog
  • ペイドメディア:他社が運営するメディア(新聞/雑誌、TV、Web広告)の有料枠への掲載
  • アーンドメディア:口コミサイト、SNS

近年、BtoBのマーケティングにおいて、トリプルメディアの中でも、オウンドメディアの活用が進んでおり、そこで今回のコラムではBtoB企業におけるオウンドメディアを取り上げていきたいと思います。
今回、取り上げる理由は、BtoBのオウンドメディアが極めて企業価値向上に直結した重要メディアであること、そしてそれに共感したお客様との関係力づくりに貢献できるからであり、いわゆる広義のマーケティングを考えた場合の極めて重要な機能を持っているからです。
それではまず期待される効果から見ていきましょう。

BtoBにおけるオウンドメディア活用の効果

BtoBのマーケティング活動におけるオウンドメディアの活用、その効果は主には以下となります。

  • ①認知拡大・ブランディング
  • ②営業活動支援
  • ③長期的信頼向上
  • ④リード獲得・ナーチャリング
  • ⑤コスト効率の良さ

これらの効果をすでに、オウンドメディアから享受している多くの企業は現状はBtoC企業が中心です。
その理由は商品やサービス等に対して、もともと消費者の欲求があり短期集客がしやすいことや単体消費財であり、比較的わかりやすい内容となっているからと言えます。それゆえ、BtoC企業の場合にはオウンドメディアであっても、ある意味で「広告」に近いような即効性のある強力な武器となりえます。
一方でBtoBの場合、個人ではなく企業であるため限られた人のみが対象となっていることや企業の信用や実績、技術力など複合的であることで全体的に複雑で中長期なものになり、Web発信が難しいケースが多くあります。
しかし、昨今のモバイルデバイス進化や経営者でもネットを通して情報を得るようになったこと、またWebやSNSなどを通して双方向に情報交換できるようになってきていることなどを受けて、BtoB企業もWeb上での発信が迫られているところです。
さらに顧客共創ビジネスやSNSマーケティングが一般的になっていく中、より企業と顧客が接近していく時代を迎え、それを支援できるものとしてBtoB企業のオウンドメディアが重要視されていくと考えられます。
それではどのようにオウンドメディアで期待する効果を出していくのでしょうか?

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