ミラノからの凱旋展、粉末の可能性を模索する、we+と島津製作所によるリサーチプロジェクト

10月11日から、東京・六本木アクシスギャラリーでデザインスタジオ we+と島津製作所によるリサーチプロジェクト「WONDER POWDER」の展示が始まる。

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これは、今年4月にイタリアで開催された「ミラノデザインウィーク2024」で展開した、粉末の可能性を模索するリサーチプロジェクト。これまでの研究成果として、「ミラノデザインウィーク2024」ではリサーチの一部とインスタレーションを展示した。そして、ミラノ市内で発表されたエキシビジョンの中から最も優れたプロジェクトに与えられるFuorisalone Award 2024において”mention interaction” を受賞している。

写真 「ミラノデザインウィーク2024」での展示風景。Photo:Hiroki Tagm

写真 「ミラノデザインウィーク2024」での展示風景。Photo:Hiroki Tagm

写真 「ミラノデザインウィーク2024」での展示風景。Photo:Hiroki Tagm

「ミラノデザインウィーク2024」での展示風景。Photo:Hiroki Tagm

2022年に島津製作所とデザインスタジオwe+によってスタートした本プロジェクトでは、人類が古くから行ってきた固形物を粉末にして用途を拡大するというプリミティブな行為に着目。島津製作所の分析機器を用いて、パウダーとなったさまざまな素材の元素や粒度の分布などを分析するとともに、素材が持つ豊かな表情や振る舞いをインスタレーションとして可視化している。
ミラノからの凱旋展となる本展では、15種類の素材の特性を科学的に知ることができると同時に、インスターレションを通じて物質そのものの魅力や美しさを引き出した展示を見ることができる。

今回のプロジェクトを進めたのは、島津製作所の製品外観やUI、コミュニケーション、調査、評価等も含めた幅広いデザイン活動を行う部門であるShimadzu Design(島津製作所 総合デザインセンター)。1958年に中央研究部意匠研究室として発足して以来、「世の中にまだないものでも、たった一人のためでも、それが人々のためになるのであれば、やってみる」という創業者から受け継いだものづくりへの信念を原点に、デザイン活動を行っている。

協働したデザインスタジオwe+は、林登志也氏と安藤北斗氏が2013年に設立。リサーチと実験に立脚した手法で、新たな視点と価値をかたちにするコンテンポラリーデザインスタジオだ。利便性や合理性が求められる現代社会において、見落されがちな多様な価値観を大切にしながら、自然環境や社会環境と親密な共存関係を築くオルタナティブなデザインの可能性を探究している。デザイナー、エンジニア、リサーチャー、ライターといった多彩なバックグラウンドやスキルを持つメンバーが集い、日々の研究から生まれた自主プロジェクトを国内外で発表している。

10月11、12、13日各日、同会場でプロジェクト関係者によるトークイベントも開催される(事前にPeatixにて申し込み)。

写真 リサーチの様子。

写真 リサーチの様子。

リサーチの様子。

WONDER POWDER (ワンダーパウダー)

会期: 10月11日(金)~ 15日(火)
時間:11~19時 、15日のみ17時閉館 *最終入場は閉館30分前
会場: AXIS Gallery
入場料無料

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スタッフリスト

リサーチ&デザイン 安藤北斗・林登志也・青木陽平・関口愛理・猪上気広・黄綺樺(we+)、竹川諒・杉江智哉・長谷部臣哉(Shimadzu Design)
素材分析 島津テクノリサーチ
テクニカルデザイン 日下部理
エンジニアリング 佐藤駿次
グラフィックデザイン 庄司竜郎
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写真 林雅之
動画 村瀬健一

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