EVに消極的なイメージ払しょくか テレビCMから見えるTOYOTAの思い

新聞各紙の元日号に掲載されるトヨタ自動車の広告。ここ数年はオウンドメディア「トヨタイムズ」を訴求していましたが、今年はEV(電動車)のある暮らしを訴求する「E TOYOTA」キャンペーンに一新されました。テレビCMも昨年12月から展開しています。
 
このキャンペーンでは「PHEV」「BEV」「FCEV」「HEV」と多様な選択肢を示していますが、元SUBARU宣伝部長の岡田貴浩さんは、最初に「PHEV」を持ってきたところにトヨタの矜持が垣間見えるといいます。

【E TOYOTA】TVCM「EとこどりのPHEV」篇

多くのドライバーにとってクルマは「生活必需品」にすぎない

世の中の人は広告主が思うほど製品情報を知りません。クルマは一部の人には嗜好品であり、製品に詳しい方も中にはいますが、大勢は生活必需品であり、ある意味電化製品的な位置づけです。一方で「作り手側」はもちろん製品に詳しく自信を持っているので、その機能を前面に伝えたくなるのですが、「なんだかわからない」が「お茶の間」の現実でもあります。

例えば私が洗濯機を買おうと思ったとき、ドラム式/縦型といった種類や洗濯容量みたいなことは知っていますが、価格が5万円くらいから30万円くらいまであり、その差異がわかりません。家電メーカーは日々研鑽し新たな機能を提案し良い製品がたくさん出てきていますが、結局予算10~15万円 ブランドはAかBかC程度の知識で商品を選んだりします。残念ながら、クルマもそれに近い選択をされている方が多いのではないかと思います。

私がいたSUBARUは比較的「クルマ好き」なお客様に選んでいただくことが多かったのですが、軽自動車を除く国内販売シェアが50%を超えるTOYOTAには様々なお客様がいます。長らくTOYOTAに乗り続けている方も多いと思いますが、上で私がブランドA、B、Cといったように、TOYOTAを家電選択するような選択肢の一つに加えている方も多いと思います。

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