ポッドキャストで若年層に魅力発信 飴離れに対応した新プロジェクト、カンロ

企業や従業員に関する情報発信で人材獲得も視野

カンロは、若年層の飴離れに対応するため、顧客との接点を増やすプロジェクト「カンロ ひとつぶ研究所」を始動した。音声コンテンツのポッドキャストやコミュニティサイトを通じて顧客との交流を図るほか、情報発信拠点「KanroPOCKeTラボ」も2月にリニューアルする。商品の情報にとどまらず、企業や従業員に関する内容も発信し、ファンの獲得や将来的な人材確保につなげることを目指す。

写真 人物 村田哲也社長

「カンロ ひとつぶ研究所」で、カンロの仕事内容も周知したいという村田哲也社長

グミ市場は2024年比で約1.3倍の1500億円規模に成長すると予測されている一方、飴市場は横ばいが続き、1200億円程度になる見込み。コロナ禍以降、健康意識の高まりにより、のど飴が市場拡大をけん引してきたが、ロングセラー商品の終売や業界再編によるメーカー減少などで長期的には落ち着くと見ている。

2024年の同社の市場シェアはグミが2位で、飴は1位だが、成長率で比較すると、グミが前年比14.5%増だったのに対し、飴は5.1%増にとどまった。2021年から2024年までの売上増加率でも、グミが72.5%増と大きく伸びた一方、飴は31.1%増にとどまっている。健康意識の高まりによりのど飴は好調だが、グルメカテゴリーやZ世代向けのファンシー商品は伸び悩んでいるという。

同社によると、若年層の飴離れが進んでおり、食べる機会が減少しているという。昔に比べて嗜好品の選択肢が増えたことで、10~20代の喫食経験が少なく、現在の主な消費者は40代以上となっている。このままでは将来的に飴のユーザーが減少すると懸念しており、今のうちに若年層に飴の魅力を伝える必要があると考えている。

次のページ
1 2
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ