アサヒ颯、「賛否両論」戦略切り替え反転攻勢へ 話題化も購買に直結せず

「リフレッシュ」需要を捉えた若年層向けコミュニケーションに刷新

アサヒ飲料は3月4日に緑茶飲料「アサヒ颯(そう)」をリニューアルし、コミュニケーション戦略を刷新する。昨年は、独特な味わいに対する「賛否両論」をテーマにしたCMやキャンペーンを展開し、話題化による認知度向上には成功したものの、実際の購買にはつながらなかった。

この結果を受け、改めて商品価値を見直し、若年層向けコミュニケーションの展開や商品リニューアルを実施。「爽快感」を前面に押し出す戦略に切り替えた。同日から、女優の仲里依紗を起用した新CMの放映も開始する。

写真 人物 個人 仲里依紗

新CMに起用された女優の仲里依紗

2023年4月に発売した「アサヒ颯」は、「微発酵茶葉」の独特な味わいや香りが特長。SNSではその評価が分かれ、「鼻をぬける香りが良い」といった肯定的な意見がある一方で、「苦手」とする否定的な声も目立った。

「微発酵茶葉」の味や香りに対して否定的な意見が出ることは、あらかじめ想定していた。同社はそれらの評価を逆手に取り、「賛否両論ある商品」であることを前面に押し出すことで話題化を図るコミュニケーション戦略を展開した。

2024年4月には、お笑い芸人のヒコロヒーとエッセイストの黒柳徹子を起用したテレビCM「両極端な感想」篇を放映し、消費者の賛否が分かれるリアルな反応を紹介。さらに、30万人規模の試飲イベントを実施し、「全国颯選挙」と題して、「アサヒ颯」が「緑茶か否か」をテーマに投票してもらう企画も展開した。

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