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日本の美しい風景や文化を「映画」でアピール
震災で減少する韓国人観光客を呼び戻す

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SSFF

6日の発表会に登壇した、観光庁長官・溝畑宏氏。 「観光資源を活性化するためのツールとしての映像の可能性を、 今後も探っていきたい」と、映画祭への期待を語った。

1999年にスタートした、日本発の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル(以下、SSFF)」の実行委員会は6日、16~26日に開催する「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2011(以下、SSFF&ASIA2011)」を記念して制作された2つのショートフィルム作品を都内で発表した。

日本人監督・萩原健太郎氏による、韓国・ソウルが舞台の『スーパースター』と、韓国人監督のパク・サンジュン氏が監督した、鎌倉、藤沢が舞台の『スマイルバス』。どちらも日韓両国の俳優が出演し、両国のスタッフが撮影に携わった日韓合作のショートフィルムだ。それぞれの監督とキャスト、スタッフが、言葉や文化、考え方の違いを超えてコミュニケーションをとりながら、作品を仕上げた。

今回の制作は、同映画祭が推進している2つのプロジェクト「旅シヨーット!プロジェクト」と「日韓観光振興プロジェクト」における取り組みの一環でもある。

日本の観光振興を目的に、2009年に観光庁と共同で立ち上げた「旅シヨーット!プロジェクト」は、「旅っていいな」「旅がしたくなった」「日本に行きたくなるね」をキーワードに、「日本の旅」「日本の魅力」を描写する作品を募集するコンペティション。各地の観光資源を映像コンテンツとして表現し、国内外に向けて日本の魅力をより広く伝えていく。2010年8~12月に募集した第2回プロジェクトでは、全国から86作品の応募があり、うち7作品が入選した。6日の発表会に登壇したSSFF担当者は、「外国人の方からの応募も見られ、映画祭の国際的認知が向上してきたと感じ、嬉しく思っている」と話した。

また、「旅シヨーット!プロジェクト」の一環として2010年に発足した「日韓観光振興プロジェクト」は、韓国の国際短編映画祭「アシアナ国際短編映画祭」と提携し、「旅シヨーット!プロジェクト」入選作品を上映するなど、映像を通じた日韓の観光交流振興を目的とした取り組みを進めている。東日本大震災以降、韓国からの訪日観光客が減少している状況を受け、日本の魅力をいま一度韓国に向けてアピールしていくねらいもある。

6日の発表会に登壇した観光庁長官・溝畑宏氏は、「人々の旅へのモチベーションを高めるのは、旅先の地がそれぞれ持っている〝物語〟。日本は、ものづくりは得意だが、物語を伝えることは不得手。観光資源を活性化するためのツールとしての映像の可能性を、今後も継続的に探っていきたい」とSSFF&ASIA2011開催に向けて期待を語った。