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表参道に従来の枠を超えた大学院「事業構想大学院大学」開学

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日本の混迷を打破する人材を輩出

事業構想大学院大学学長 野田 一夫

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のだ・かずお/1952年東京大学社会学科卒業後、同大学大学院特別研究生を経て立教大学へ赴任、助教授時代にマサチューセッツ工科大学フェローとして企業経営の国際比較研究に従事。立教大学教授退任後、多摩大学および(県立)宮城大学で初代学長を歴任。企業経営論や大学論などでの著書・論文多数。P・ドラッカーの紹介者としても知られている。(財)日本総合研究所会長なども兼任。

会社の起業、建物の築造、地域起こし、イベント開催…、実現に相当な資金と時間と人力を要するものを全て事業(プロジェクト)と呼べば、優れた事業を可能にするもの、それは卓越した発想(アイデア)を実施段階まで確実に導いていける事業家(プロジェクト・マネジャー)の構想力です。

エジソンや松下幸之助が典型例ですが、卓越した構想力の持ち主は、学歴などと関係なく、自らが取り組むプロジェクトに関しては、専門的知識ではなく斬新な発想、世俗的目標ではなく高邁(こうまい)な理想、円満な人柄よりは個性的情熱によって多くの有能な専門分野の人材を魅了し、協力者としました。

明治維新後とか前大戦敗北後の日本では、各分野で輩出したこうした人材の活躍によって社会は活性化し、結果として経済の成長も達成されましたが、現在の日本ではちょうどその頃とは逆の状態が長くつづき、国民の間には国家の将来への悲観論が完全に定着してしまってさえいると言えましょう。

こうした客観認識と危機意識こそ、事業構想大学院大学設立の根本動機です。日本最小規模のこの大学から、日本の現下の迷妄を打破する人材を続々輩出していきたいものです。

事業構想修士が未来を拓く

事業構想大学院大学 特別顧問・教授 清成忠男

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きよなり・ただお/1956年東京大学経済学部卒業。1996年~2005年まで法政大学総長・理事長を務める。在任中、日本最初の社会人向け夜間ビジネススクールを立ち上げるなど、大学経営にも新風を吹き込んだ。『日本中小企業政策史』『地域創生への挑戦』など著書多数。2010年瑞宝大紋章受章。

さまざまな方向と意味から多様な変化が生じ、かつスピードも速くなっている今こそ、事業構想の重要性を強調致します。

私は我が国で初めてベンチャー企業の概念構成を行い、その重要性を指摘するとともに、企業家活動による地域創生や活性化を幅広く指導育成してきました。

規模や分野の違いはあるものの、どの事業にも的確な構想が必要です。個々の専門分野を超えた広い視点から全体を俯瞰し、明確な意図と目的を持って事を運ぶ能力が問われています。

戦後の高度成長期においては、組織に属する個人にもその過程で成長していける余地や機会がありました。しかし、この20年来、日本では社会において人材が育ちにくい環境が出来上がり、組織全体の未来構想も出てこなくなっています。悪循環を打破し、未来を拓(ひら)く力を備えた事業構想家の成長を支援していきたいと考えています。

事業構想大学院大学HP:http://www.mpd.ac.jp/