カンヌライオンズに今年創設された新たなアワード「Lions Health(ライオンズヘルス)」。医療・ヘルスケア領域のコミュニケーションにおけるクリエイティビティを顕彰する同賞で、初代グランプリに医療法人葵鐘会 ベルネットの「Mother Book」(電通中部支社)が選ばれたことは、国内でも大きな話題になった。
「Mother Book」
★作品について詳細はこちら
受賞にあたっては、審査員長のKathy Delaney氏から“Celebration of Life”というキーワードが挙げられ、クラフトの美しさはもちろん、生命の誕生を祝福する普遍的なメッセージ性が高く評価された同作品。企画の背景にあった思いや課題、受賞した感想を、葵鐘会 理事でマーケティングを担当する永友一成氏に聞いた。
――そもそも、なぜ「Mother book」を制作するという発想に至ったのですか。
医療法人葵鐘会 理事 永友一成氏
医療法人には珍しいことかもしれませんが、葵鐘会にはマーケティングの専門チームがあります。葵鐘会が誇る医療品質の訴求方法、妊婦さんへの思いやりの表現方法などについて、毎日議論を重ねています。
妊婦さんにとって、妊娠・出産は人生における最も大切な出来事のひとつです。そんな感動のエクスペリエンスを、もっと素晴らしいものにしてほしい。妊婦さんへの思いやりや、生命の誕生を祝福する気持ちを、産科クリニックとしてどう表現し、伝えたらよいのか…「Mother Book」は、その表現方法のひとつとして生まれました。
実は2年前からカンヌを目指していて、多くの広告会社・制作会社に相談していましたが、私の話を絵空事のように聞き、まともに相手をしてくれない人も少なくなかった。
その中で電通の、そして電通の中でも土橋通仁さんをはじめとした限られた方々だけが、ビジネスの枠組みを超えて、私たちの取り組みに真剣に向き合ってくれ、葵鐘会の思いを「Mother Book」という形で具現化してくれました。
カンヌを目指したいと考えるようになったのは、少し昔の話になりますが、バーガーキングの「Subservient Chicken(従順なチキン)」というWebプロモーションを見たときのこと。「こんなコミュニケーション方法があるのか」と当時、大きな衝撃を受けたことを記憶しています。
カンヌ受賞の常連エージェンシーであるクリスピンポーターボガスキーが手がけたことを知り、自分もこうした賞で評価されるような仕事に関わりたいと強く思ったのがきっかけでした。
新着CM
-
クリエイティブ
赤ちゃんになれる体験展示「こどもの視展」伊藤忠の情報発信拠点でスタート
-
広報
料理インフルエンサー山本ゆり氏が教える、おいしそう+手軽さ伝わる料理写真の撮影法
-
広報
「企業広報大賞」に小田急電鉄、子育て支援など社会問題に対する企業姿勢が広く浸透
-
クリエイティブ
ヤフーが地方局と共同制作、戦争の記憶を伝えるコンテンツを公開
-
クリエイティブ
本田翼が保健室の先生を演じる「LINEMO」WebCM、12タイプを公開
-
AD
クリエイティブ
東北新社のクリエイティブユニットOND°、100人超の組織へ拡張
-
クリエイティブ
すみだ水族館「クラゲ研究部」の部員募集、立て看板風広告を新宿駅で展開
-
クリエイティブ
イベントレポート:澤田智洋×澤円「人生を好転させる『ホメ出し』の力」
-
特集
はじめに/あとがき/解説でざっくりわかる 宣伝会議のこの本、どんな本?