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JAL×MasterCard×カーシェアリング×キッザニア――カスタマージャーニーから見えるマーケティングイノベーションとは?

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あらゆる業界で進む、商品・サービスのコモディティ化という課題。「JAPAN CMO CLUB」ではこの課題を打ち破るヒントが、カスタマージャーニーの理解にあるという仮説のもと、これまでに企業のトップマーケターが集まる研究会を6回に渡り、開催してきた。

マーケティング、そして経営にイノベーションを起こすのは、顧客接点の革新にある。日本航空、MasterCard、カーシェアリング、キッザニア(KCJ GROUP)から4名のマーケターが参加した3月26日の研究会でも、各社のカスタマージャーニーに関する議論を通じ、顧客接点の革新を目指す各社の取り組みが見えてきた。

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第6回研究会参加者

  • カーシェアリング・ジャパン 営業促進室 室長 遠藤祐也氏
  • KCJ GROUP 経営企画本部 マーケティング部 部長 関口陽介氏
  • 日本航空 顧客マーケティング本部 宣伝部 企画媒体グループ グループ長 二木真氏
  • MasterCard ロイヤリティソリューションズ シニアディレクター 石中弘一氏

研究会の冒頭でJAPAN CMO CLUB Founderである、加藤希尊(かとう・みこと)氏は、毎回のディスカッションのテーマとなっているカスタマージャーニーについて、「顧客と企業が繋がる全てのトランザクション、つまりは繋がる“瞬間”の連続によって生まれる、一人ひとりの顧客体験と定義できるのではないか」と自身の考えを提示。加えて「顧客視点に立った考え方であるカスタマージャーニー、あるいはそのジャーニーを構成する“瞬間”の革新にこそ、現状の課題を打破するマーケティング活動のヒントがあるのではないか」と話した。

この加藤氏の話を受け、各参加者から発表のあったカスタマージャーニーの中でも特に重要な瞬間は以下の通り。

遠藤祐也氏(カーシェアリング・ジャパン)

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お客様とブランドの接点で一番重要な瞬間は?

カーシェアの拠点と接する瞬間

現在はカーシェアリングというサービス自体も十分に浸透しておらず、その中でも当社の「カレコ」というサービスもまだまだ認知が低い状況。そこで実際に利用できる自動車が置いてある、カーシェアの拠点というリアルな場での接点が重要と考えている。

カーシェアの拠点を目にし、「ここに何かがある?」と気づいてもらうことが大事で、そこから→カーシェアというサービスの認知→カーシェアのサービス内容を伝え、「クルマニーズ」が起きるタイミングでカーシェアという選択肢を想起してもらえるようにしていきたい。

関口陽介氏(KCJ GROUP)

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お客様とブランドの接点で一番重要な瞬間は?

「キッザニア」に来場したこどもたちが、実際にアクティビティ(職業・社会体験)を体験する瞬間。

二木 真氏(日本航空)

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お客様とブランドの接点で一番重要な瞬間は?

空港と機内(実際にサービスを体験する瞬間)

広告コミュニケーションで事前期待を高め、販促で利用意向を高めるプロセスも大事だが、最終的に当社サービスの実体験こそがロイヤルティを高め、さらにお客様から周囲に対しての自発的かつ、信頼ある発信を生み出すことにつながるため。

石中氏(MasterCard)

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お客様とブランドの接点で一番重要な瞬間は?

Zero Moment Of Truth (ZMOT)

消費者が店頭で商品を選択する決定的瞬間を「First Moment of Truth(FMOT)」と言うが、現在は、店頭に来る前、ネットでの事前調査(ZMOT)ですでに消費者は意思決定をしている場合が多くなっている。

実際、カードのブランド選択において同様の行動が多くみられるようになっているため。カード申し込み時点で当社ブランドを選んでもらうためには、そこに至る前段階での接点が重要だと考えている。

次ページ 「体験価値での差別化がブランドを強くする」に続く

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