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角ハイボール缶の飲用シーン拡大新幹線プロモーション戦略とは?

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対談 サントリービジネスエキスパート×ジェイアール東海エージェンシー

新幹線ユーザー向け広告展開は、出張などで移動するユーザーの心情をタイムリーに刺激し、売店での購入まで導く有効性がある。サントリー「角ハイボール缶」のプロモーションは、その成功事例だ。ここでは角ハイボール缶の宣伝を担当するサントリービジネスエキスパート宣伝部西原英二郎氏と、東海道新幹線周辺のメディアを運営するジェイアール東海エージェンシー交通広告部川合勲氏の対談を行った。

─新幹線ユーザー向けプロモーションについて教えてください。

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新幹線メディアについて意見を交わす、サントリー ビジネスエキスパート 宣伝部 西原英二郎氏 (左)とジェイアール東海エージェンシー 交通広告部 川合勲氏(右)。

西原 「角ハイボール缶」の認知向上のために実施しています。ウイスキーは市場が右肩下がりの時代がありましたが、2008年に「角瓶」の飲み方を提案する「角ハイボール」のキャンペーンを飲食店中心にスタート。これをきっかけにハイボールブームが生まれ、ウイスキー市場は活気を取り戻しました。

広告に小雪さんを起用し、その後の菅野美穂さん、井川遥さんとイメージ醸成を図ってきました。09年、家庭での飲用機会を狙い「角ハイボール缶」を発売。12年にはヘビーユーザー向けに「角ハイボール缶<濃いめ>」も発売し現在に至ります。

食事中での飲用を目指してあげ物との相性の良さを訴求し、13年よりからあげとのベストマッチをうたう「ハイ×カラ」キャンペーンも行ってきました。そして「角ハイボール缶」ユーザーの調査で、新幹線での飲用シーンが伸張しているということがわかり、15年から新幹線ユーザー向けの交通広告の展開を強化しています。

東海道新幹線の東京・名古屋・京都・新大阪の主要4駅のパネルに出稿させていただけることになり、年間コミュニケーションが可能になりました。

川合 「出張おつかれさま。角ハイボール缶冷えてます。」というコピーなど、新幹線ユーザーの心情や利用シーンに寄り添ったクリエイティブが印象的です。

西原 角瓶は「幸せな感じ」「贅沢な」「ご褒美」というキーワードでブランディングしてきましたが、新幹線に乗る=出張後の自分へのご褒美、行楽地へ行くウキウキした幸せな感じなどが、共通しているのです。

角ハイボール缶の交通広告は、そんなシーンに合うものを展開しています。

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―昨秋はお弁当コラボも実施されました。

西原 角ハイボール缶は「食」とのつながりを訴求していましたので、車内空間での「食シーン」を意識しました。他社事例で恐縮ですが、15年9月に鶏のからあげと一緒に「角ハイボール缶」を買うと50円引という「大人のハイ&カラ弁当」を販売していただき、同時に売店周辺を含めた交通広告も展開した結果、「角ハイボール缶」の売上が前年比2倍となりました。

川合 東海道新幹線主要4駅のパネルに加えて当社の駅デジタルサイネージもご活用いただきました。交通広告のクリエイティブで意識されていることはありますか?

西原 15年12月から「新幹線」「出張」「ご褒美・お疲れさま」というキャッチフレーズを入れ、移動者にわかりやすいシンプルなクリエイティブを展開しています。ここまで一点突破できるのは「角ハイボール缶」の根幹である「角瓶」のイメージ訴求が強力にあるからこそ。今年も「缶」では新幹線メディアに注力し、冒険的なチャレンジをしていきたいです。

川合 新幹線周りの交通広告は、ビジネスパーソンや旅行者など、特定のターゲットやシーンに訴求できることが特徴です。これまではBtoBの広告が主で、訴求の仕方も企業イメージを前面に出すものが多くありました。

その中で、「角ハイボール缶」の広告展開は、新幹線ユーザーの心情にタイムリーに寄り添った、上手い使い方だと思います。今後は、こうした広告展開がもっと増えてほしいと思いますし、売店もありますから、上手くコラボレーションできれば、購入につながり相乗効果が高いと思います。

次ページ 「デジタルサイネージの使い方もタイムリーな内容にされていて目を引きます」へ続く



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