リコーは2015年9月2日から30日にかけて、360°全天球写真がワンショットで撮影できるデジタルカメラ「RICOH THETA(以下THETA)」の「Instagramコンテンスト」を開催した。画像編集アプリ「THETA+」のリリースに合わせてだ。
THETAは新商品のため、リコー側でもユーザーがどのような使い方をしてくれるのか模索している面があった。Instagramを活用することで、THETAの新しい利用の仕方や表現方法をユーザーと一緒に考えられるというのが企画の意図だ。また、「面白そうだけれども、どうやって使ったらいいか分からない」と、購入を控えている潜在顧客に対しても、Instagramで使い方を効果的に訴求できると考えた。
参加するためには、まず公式アカウントをフォロー。その後、THETAで撮った360°画像とTHETAの気に入った点を、ハッシュタグ「#theta360」「#theta360contest」を付けて投稿することが必要になる。
その結果、コンテストの総投稿作品数は想定の2倍となる1225件。運営事務局が優秀作品を選び、10人の受賞者にオリジナルステッカーとトートバッグをプレゼントした。コンテスト期間中のフォロワー数も4300人から5400人へと増え、通常期の伸び率と比べ2倍となった。
企画を担当したリコー 水谷仁美氏は「新機種が発売され、撮影シーンや表現の幅も広がってきたので、これからもInstagramを活用した投稿コンテストを続けたい」と語る。YouTubeでは360°動画のアップロードが可能になり、Facebookでも360°画像がブラウザで閲覧できるようになるなど、プラットフォームの対応も整備されてきている。リコーは今後もInstagramの活用などによって、“360°カメラ”の市場を盛り上げていくつもりだ。
通常時の投稿内容
コーポレート統括本部 新規事業・プラットフォーム開発センター VR事業室 プランニンググループ 兼 マーケティンググループ 水谷仁美氏
こちらの記事は、2016年2月3日に発刊された「デジタルマーケティング年鑑2016」(宣伝会議・刊)より一部抜粋しました。事例をご覧になりたい方に向けた書籍です。
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