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良品計画、全世界で70万DLの「快眠アプリ」がソファの販売に貢献

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デジタルマーケティングの潮流を、2014年後半から2015年に実施された代表的な事例の図解を通して理解する書籍『デジタルマーケティング年鑑2016』。その発刊を記念して、AdverTimesでは書籍に収録されている101社の事例の中から10の事例を厳選して紹介。今回は2015年4月から展開されたグローバルキャンペーン「MUJI to Relax」について良品計画の川名常海氏に聞いた。

キャンペーンサイト「MUJI toRelax」トップページ
動画を多く用いたノンバーバルを意識した作りとなっている。またページ下部には23言語選択できるプルダウンメニューも配置されている。

良品計画は2014年、同社商品の「体にフィットするソファ」が“人をダメにするソファ”としてネットを中心に話題になったことを受け、キャンペーン「MUJI to Sleep いつでもダメになれる ちょっとダメになる」を展開した。その結果、同年の「体にフィットするソファ」の国内販売数が15万個を超え、関連商品の「フィットするネッククッション」も24万個を突破した。

この結果を受けて2015年は、「体にフィットするソファ」のグローバルプロモーションを展開。より幅広い層から受け入れてもらうために、コンセプトに“リラックス”を加えた。川名氏は、「リラックスというコンセプトを採用したことで、ソファやネッククッションだけでなく、アロマや照明など空間全体の提案が行えるようになりました」と語る。

キャンペーンサイトや快眠促進アプリではグローバル対応を意識し、動画を多用したほか、言語を必要としない「ノンバーバル」な作りとした。また、アプリのアップデートも行い、心拍数から最適な音楽を自動生成する機能を追加。キャンペーンサイトや店頭インスタレーションでは、体にフィットするソファのさまざまな使用方法を提案した。

2015年2月27日にアプリのバージョンアップを行った。それをスマートフォンサイトにて案内。

睡眠を誘う「波の音」や「焚き火の音」など自然音を再生する機能だけでなく、スマートフォンのフラッシュとカメラで心拍数を計測しその人に最適な音楽を自動生成する機能を追加した。

「MUJI to Sleep」アプリ(スマートフォン版)

「MUJI to Sleep」アプリ(AppleWatch版)
2015年4月30日にはアプリのAppleWatch対応も開始した。

こうした施策の結果、リラックス系商材の売り上げは大きく伸長した。プロモーション期間中の「体にフィットするソファ」の販売額は、当初計画の約1.5倍、前年比で約2.3倍へと増加。アプリのダウンロード数は、2015年4月時点で184カ国において70万を超えている。

今後は、アジアや北米でのプロモーションの成功に続き、ヨーロッパでも店舗インスタレーションを展開し、“MUJI to Relax”のコンセプトを根付かせていく計画だ。

ソファやネッククッションだけでなく、アロマや照明など含めたリラックス空間を店舗インスタレーションで提案した。

WEB事業部長 川名常海 氏


こちらの記事は、2016年2月3日に発刊された「デジタルマーケティング年鑑2016」(宣伝会議・刊)より一部抜粋しました。事例をご覧になりたい方に向けた書籍です。
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