マインド別コンテンツ要素マップ
BtoB企業のデジタルマーケティングを推進するにあたり、圧倒的に不足しているのがコンテンツである。
問題は、どのようなコンテンツを用意したらよいのかという点だ。新規顧客開拓のためのデジタルマーケティングを実行することを前提に、当社ではマインド別コンテンツ要素マップを作成している。
そのプロセスとは大きくは4つに区分される。【1、マインド別の行動プロセスを整理する】、【2、顧客の心理を整理する】、【3、必要なコンテンツ要素を整理する】、【4、改善のスタートライン】のプロセスだ。
1のステップは、顧客のマインド別の行動プロセスを整理すること。AIDMAやAISASといった一般消費財の購買プロセスのフレームワークを使うのではなく、自社商材やソリューションが契約に至るまでの、顧客の行動プロセスを整理することが重要だ。
行動プロセスを整理した後、2のステップでは、その時々の顧客の心理状態、持っている前提知識、不安材料、不満要素を全て書き出してみよう。
ここまで整理したうえで、必要なコンテンツ要素を出していくプロセスがステップ3だ。
ここでの注意点は、紙のパンフレットかWebかといった媒体や、PCかスマホかといったデバイス、ブログが動画かといった表現、メールマガジンか広報誌かといった手段などは一切無視すること。実現方法、実装方法を先に考えてしまうと思考が止まるため、一旦頭の中を真っ白にし、相手の心理にどっぷり浸かり整理していこう。
3までのプロセスが終了して、コンテンツマーケティングのスタートラインに立ったことになる。あとは今、素材としてあるものないものの差分を出し、どこから具体的に改善・制作を進めるのか、対応デバイス、媒体、表現や手段なども含めて必要要件を整理していくのである。
ここでの注意点は、いきなり認知フェーズのコンテンツから揃えないことだ。認知フェーズのコンテンツは投資のための社内承認が得られやすいという状況をよく見かける。
しかし、評価用のコンテンツが薄く・文脈が途切れていれば、行動(変容)には繋がらない。特に広報宣伝予算を多く持つ企業は、途中プロセスで接客に必要なコンテンツが不足しているにも関わらず、集客だけに力を入れていては全て「水漏れ=接客ミス」となり、結果的にSTP外の客層ばかり集めていた、ということになり兼ねないからだ。
※次回連載では、具体的なコンテンツマーケティングの方法を解説します。
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